糖尿病の最悪はインスリン注射なのか?

糖尿病だと診断されたら、できるだけ早く血糖値を下げる必要があります。

糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法で、これらで血糖管理ができないときには薬物療法が始まります。

さらに、

糖尿病の高血糖管理が薬物療法でできなければインスリン注射になるのです。

しかし、インスリン療法は、

  • 一度始めると一生やめることができない
  • 血糖値コントロールの最後の手段
  • 自分で注射するのが怖い

との理由でインスリン注射を拒む患者が多いのですが、

あなたは高血糖の管理が充分にやれていますか?

インスリン注射は嫌だ!

日本イーライリリー株式会社は、先月、8月25日に、「治療薬などに関する意識調査」の結果を発表しました。

   詳しく見る ⇒ イーライリリー社プレスリリース

この意識調査は、仕事をしながら経口投与治療薬で2型糖尿病の治療をおこなっている40~50代の糖尿病患者に、服薬状況、治療薬の満足度、治療薬への希望などについてアンケート調査をおこなったものですが、読んでいただけだでしょうか、、、、。

   詳しく見る ⇒ 糖尿病では薬の飲み忘れが多い

イーライリリー社は、糖尿病の経口薬であるトラゼンタ、ジャディアンスなどを販売していますが、インスリン注射薬ののヒョーマリン、ヒューマログなども販売しているのですが、

 Q: 注射薬に対して抵抗はありますか?

との質問に対しては、

82%の患者が、「インスリン注射は嫌だ」と答えています。

糖尿病のインスリン注射は嫌だ

インスリン注射を嫌がる理由としては、

  1. 面倒だから
  2. 重症な感じがする
  3. 飲み薬との両立が大変
  4. 注射薬の値段い
  5. 痛い
  6. 怖い

との答えなのですが、これはインスリン注射薬の効果とは全く関係ないことで「嫌だ」と感じているのです。

インスリン注射は最終手段か?

糖尿病治療の目的は、高血糖の解消です。

高血糖が長く続くと血管壁の損傷により、糖尿病神経症、糖尿病網膜症、糖尿病腎症や、脳卒中、心筋梗塞などの糖尿病合併症が起こるからです。

糖尿病治療では、まず、「食事療法」、「運動療法」で高血糖のコントロールをおこないますが、食事療法や運動療法で充分な血糖コントロールが出来ない場合には、食事療法や運動療法と同時に「薬物療法」がおこなわれます。

さらに、「食事療法」、「運動療法」、「薬物療法」で高血糖が改善できない場合には、「インスリン注射」がおこなわれることになります。

  1. 食事療法
  2. 運動療法
  3. 薬物療法
  4. インスリン注射

という順番でおこなわれることが多いことや、注射というイメージから、

  1. インスリン注射は最後の手段
  2. インスリン注射は糖尿病の重症患者がおこなう
  3. インスリン注射を一度始めると一生やめることができない

とい受け止めてしまう人が多いのです。

しかし最近では、

 糖尿病の重篤度がぞれほど高くなくてもインスリン注射を勧める医者が多いのです

その理由は、

  • インスリン注射は確実に血糖値を下げることができる
  • インスリン注射をおこなっている間は膵臓を休ませることができる

という理由からです。

最近では最新の研究結果により早期の段階でインスリン療法を取り入れることが多くなっており、インスリン療法は最終手段というような認識は捨てた方が良いかも知れません。


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どうしてインスリンの注射が必要か?

食事後には血糖値が上昇します。

炭水化物の糖質が消化酵素によってブドウ糖に分解され小腸から血中に吸収されたからです。

血糖値が上昇しはじめると、膵臓からは直ちにインスリンが分泌されます。

インスリンの働きによって血中のブドウ糖は組織に取り込まれてエネルギーとして消費され、血糖値は食事後2時間程度で食事前のレベルまで低下します。

食後のインスリン分泌

2型糖尿病患者では、インスリンの分泌が悪くなったり、インスリンの効果が十分でないために血糖値が低下しにくくなっています。1型糖尿病患者ではインスリンが全く出ない状況です。

インスリンの分泌パターン

2型糖尿病の薬物療法では、食後血糖値を低下させるために、

  1. 小腸の糖吸収を抑制する
  2. インスリンの効果を高める
  3. インスリンの分泌を促進する

などの薬を投与するのですが、それでも血糖が低下しないときにはインスリンの投与となるのです。

インスリン投与は痛くはないがやはり面倒

糖尿病におけるインスリン注射は、自分で注射する「自己投与」です。

注射と聞くと一番に「痛い」を思い浮かべますが、最近の自己注射器は非常に進歩して痛みはほとんど感じません。それは、非常に細い特別な注射針を用いてるからで、怖がることはありません。

糖尿病の最後はインスリン自己注射器

しかし、インスリンの自己投与では、

  1. 注射量を確実に守る
  2. 注射時間を確実に守る
  3. 消毒を確実におこなう
  4. 注射部位をその都度、変更する必要がある

など、面倒でも必ず守らなければならないことが多いのです。

インスリンの注射もそんなに難しいことではありません。

インスリン注射は通常、皮下注射で行い、皮下注射は針を皮膚のすぐ下の皮下組織に注入するので、その下にある筋肉内に入らないように、軽く皮膚をつまみあげて注射します。

糖尿病の最後はインスリンの注射です

注射部位によってインスリンの吸収速度が異なるので、注射部位は腹部なら腹部といったように同じ部位に注射することが大切なのですが、毎回同じところに注射すると、皮膚が硬くなったり、腫れたりしますので、注射部位を前回注射した部位から2~3センチ程度、ずらして注射をする必要があります。糖尿病のインスリン注射の部位

仕事を持っている人は勤務先で注射する必要がありますし、食事前に注射する必要があるので、どうしても簡単に注射できる部位として腹部を選ぶ必要があるのですが、同じ部位への注射が続くと、インスリンボールといって腫れたり、皮膚が硬くふくれて状態になってしまうことも多いのです。

いつまで注射をうつの?止められるの?

上にも書きましたように、最近は、膵臓を休ませてインスリンの分泌を正常化するために、糖尿病が悪化していなくてもインスリン投与を薦められる場合があります。

このような場合にはある一定期間だけインスリンの投与を続けた後には経口投与薬に戻すこともあります。

しかし、経口投与薬で血糖のコントロールが困難でインスリン注射を実施することになった場合にはどうなのでしょうか、、、。

日本糖尿病協会のホームページでは、

2型糖尿病や妊娠糖尿病、その他の理由でインスリンが必要になっている場合は、インスリンの産生が完全に停止している状態ではなく、相対的に不足している状態と考えられますので、状況に応じて、たとえば血糖値が正常近くに保持できるようになると、インスリン治療が不要になることがあります

    詳しく見る ⇒ 公益法人 日本糖尿病教会

また、インスリン注射剤を販売しているサノフィーアベンティス社のホームページでは、

インスリン治療で血糖が改善すると、すい臓はインスリンを出しやすくなり、インスリン注射の量や回数を減らせたり、飲み薬だけの治療が可能になることもあります

    詳しく見る ⇒ サノフィーアベンティス

と、「不要になることがあります」、「可能になることがあります」との記載されています。

 インスリン注射をはじめたら、生涯インスリンを打ち続けなければならない

ということも覚悟する必要があります。

あの有名人もインスリン注射を続けているようです、、、

   ⇒ 長州小力もインスリン注射

   ⇒ アントニオ猪木もインスリン注射

   ⇒ 清原もインスリン注射

飛行機の手荷物検査は大丈夫なのか?

まったく問題ありません。インスリンは機内持ち込み可能です。

しかし、

中国の航空会社における手荷物検査で、インスリン注射の針が見つかって取り上がられ、糖尿病だからインスリン注射が必要と告げたにもかかわらず、返してもらえなかったという記事を間にしました。

このように、まれに手荷物検査やエックス線検査などで引っ掛かる場合もありますので、海外に出かけるときは、前もって英文説明書や英文で書いた「糖尿病です」のカードを持参して、提示すれば良いでしょう。

インスリン注射をしないために

できればインスリン注射はしたくないものです。

糖尿病でもインスリン注射をしないためには、

  1. 処方された薬をきちんと飲むこと
  2. 食事療法を実施すること

と非常に簡単なことなのですが、なかなか守られていないようです。

先の、イーライリリー社の調査では、

  処方された薬をきちんと飲んでいる人 : 44%

と、インスリン注射は嫌だといいながら、医者から処方されて薬をきちんと飲んでいる人は半数以下なのです。

服薬の遵守

 

詳しく見る ⇒ 糖尿病では薬の飲み忘れが多い

どうしてこんなに服薬が守られないのか、、、

  • 糖尿病は命の危険が無い
  • 糖尿病では自覚症状が無い

ということからなのでしょうが、高血糖が続いている間は、あなたが知らないうちに血管壁がどんどん蝕まれているのです。

気付いたときには糖尿病合併症、、、このようなパターンが多いのです。

食事療法は簡単

糖尿病の食事療法というと難しく考える方がいますが、超簡単なのです。

血糖値を上げているのは食事で摂った炭水化物です。

  炭水化物 = 糖質 + 食物繊維

血糖値を上げるのは炭水化物だけで、蛋白質や脂肪をいくら食べても血糖値は上昇しないのです。

  • 朝食のパンを半分にする
  • 夕食のご飯を半分にする

そして、

  • 朝食にハムエッグをプラスする
  • 夕食のステーキを100gアップする

これでOKなのです。

これだけで血糖値は確実に下がるのです。

血糖値が少し高いといわれたら直ぐに食事療法を始めて下さい

  詳しく見る ⇒ 糖尿病の食事療法は糖質制限がベスト


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