1日に8,000歩で死亡リスクが低下する

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。

 

はじめに

ウオーキングが健康に良いことは誰でも知っています。

「健康のためには1日に1万歩歩くのが良い」

といわれるのですが、

 

糖尿病の運動療法も週2回でも効果がある

 

厚生労働省の調査によれば1日の平均歩数は、

  • 男性:6,793歩
  • 女性:5,832歩

だそうで、

1日1万歩以上歩いているのは、

  • 男性では29.2%
  • 女性では21.8%

しかいないというのです。

あなたは1日に何歩歩いていますか?

 

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1日8,000歩を歩くと死亡リスクが半減する

「健康のためには1日に1万歩歩くのが良い」といわれるのですが、

「1日1万歩」には明確な科学的根拠はないともいわれています。

 

アメリカのがん研究所などの研究グループは、

  1日8,000歩で死亡リスクが半減する

という研究論文を発表しています。

 

Association of Daily Step Count and Step Intensity With Mortality Among US Adults

 

詳しく見る ⇒ JAMA. 2020 Mar 24;323(12):1151-1160

 


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研究グループは、

2003~2006年に米国国民健康栄養調査に参加した、

40歳以上の4,840人を対象に、

  • 1日の歩数
  • 歩行強度(歩く速さ)
  • 死亡率

との関係について調べたのです。

 

4,840人については、

  • 平均年齢 56.8歳(女性54%、男性46%)
  • 36%が肥満者(BMIが30以上)

であり、

  • 調査期間平均5.7日間
  • 1日当たりの平均歩数は9124歩

でしたが、

これらの人について10年間追跡調査したのです。

 

追跡期間中に1,165人が死亡し、

死因は、

  • 406人:心血管疾患(脳卒中や心筋梗塞など)
  • 283人:がん

だったそうですが、

歩数や歩行強度と死亡リスクの関係を分析したところ、

 

1日の歩数が4,000歩だった人を中心に比較すると、

  • 2,000歩の人ではの総死亡リスクが高くなる
  • 8,000歩の人では死亡リスクが半分になる

ということが分かったというのです。

 

 

この傾向は、心血管疾患やがんによる死亡においても同様で、

歩数が多い人ほど死亡リスクが低下する傾向が認められたというのです。

 

さらに、

1日当たりの歩数が多い人では、

  1. 年齢が若い
  2. BMIが低い
  3. 食事の質が低い
  4. 学歴が高い
  5. 飲酒者が多い
  6. 併存疾患(糖尿病、心臓病、がんなど)が少ない
  7. 健康状態が良い

という特徴がみられたそうです。

 


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まとめ

厚生労働省の国民栄養調査では、

運動習慣者とは、

  • 週2回以上
  • 1回30分以上
  • 1年以上継続

の運動をしている者としており、

  • 男性では28.6%
  • 女性では24.6%

が該当すると述べています。

しかし、

急に運動を始めたら体に負担を与えてしまいます。

運動量は人それぞれですから、無理はしないで下さい。

 

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