臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
糖尿病を治すには食事法しかないのです。
日本糖尿病学会のガイドラインでも、
- 食事療法
- 運動療法
が糖尿病治療の基本だとしています。
糖尿病の治療薬は一時的に血糖値を下げるだけで、薬を止めれば元に戻ります。
薬を飲み続けても糖尿病は治らないのです。
糖尿病を治すにはあなたの食事療法しかあないのです。
糖尿病の治療ではあなたが主治医です。
糖尿病の原因は糖代謝の異常
あなたもご存じのように、糖尿病患者の95%は2型糖尿病です。
2型糖尿病(以下、糖尿病)の発症原因には、
- 遺伝因子
- 遺伝体質
があります。
遺伝体質とは、両親や兄弟も糖尿病だという糖尿病になりやすい体質のことで、
環境因子は、肥満、過食、高脂肪食、運動不足、ストレス、喫煙などです。
糖尿病は、これらの因子が重なって、発症すると考えられています。
糖尿病は、糖代謝の異常で、血液中のブドウ糖濃度が異常に高くなるのですが、その原因は、
- ブドウ糖を組織に取り込ませるインスリンの分泌が悪くなる
- 組織のインスリンに対する反応が鈍くなる(インスリン抵抗性)
糖尿病に対する薬物はたくさん開発されており、大きく分けると、
- インスリンの分泌を良くする
- 組織のインスリンに対する作用を高める
- 消化管からのブドウ糖の吸収を阻害する
などですが、
これらはいずれも一時的に改善する対症薬で、糖尿病を根本から治療する薬ではありません。
糖尿病の治療の基本は、
- 食事療法
- 運動療法
で、これらで血糖値がコントロールできなくなったときに薬が使われるのです。
糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法
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食事法では糖質制限かカロリー制限か
糖尿病の食事法に関しては、たくさんのハウツウ本が出ています。
インターネットでもたくさんのサイトがあり、どれを選んで良いのか分かりません。
糖尿病食事法のハウツウ本やサイトは大きく分けて2つに分けられます。
- カロリー制限
- 糖質制限
ですね。
日本糖尿病学会はカロリー制限を推奨
日本糖尿病学会は、糖尿病の食事療法について、
「運動療法とともに積極的な食事療法を指導すべきであり、総エネルギー摂取量の制限を最優先とする」
としており、
糖尿病の食事法ではカロリー制限食を強調しています。
糖質制限については、
糖質制限は糖尿病や合併症の重症度によっては生命の危険さえあり勧められない
という見解を示しています。
詳しく読む ⇒ 日本糖尿病学会はカロリー制限を推奨
日本糖尿病学会の糖質制限に関する公式見解の骨子は、
- 総摂取カロリーの40%未満に抑える極端な糖質制限は、脂質やたんぱく質の過剰摂取につながる
- 糖質制限は短期的にはケトン血症や脱水、長期的には腎症、心筋梗塞や脳卒中、発癌などの危険性を高める
- 糖質制限は、糖尿病や合併症の重症度によっては生命の危険さえあり、勧められない
というものです。
日本糖尿病学会の糖尿病食事法の推奨は、
- 身長を基にして摂取すべきカロリーを算出し一日の摂取総カロリーをそれ以下に制限
- 総カロリーの50~60%を糖質で摂り脂質は25%程度に抑える
というもので、
日本の医療機関で指導する糖尿病食はこれを元にしたカロリー制限食なのです。
米国糖尿病学会では糖質制限を推奨
欧米の糖尿病学会でも、かつては糖質制限食に否定的で、
米国糖尿病学会でも以前は日本糖尿病学会と同じように糖質制限食に否定的な時代が続いていましたが、
2008年に糖質制限食を肯定するガイドラインに改訂されました。
詳しく読む ⇒ 米国糖尿病学会は糖質制限を推奨
アメリカでは、肥満による動脈硬化症などの心血管疾患が深刻で、
「脂肪の取り過ぎは内臓脂肪が増加させる」ということから、1984年から脂質の摂取を制限して糖質を摂取しカロリー減らす「Low Fat」政策が進められたのです。
しかし、政策とは逆に、以降30年間で肥満率は10%から30%へと激増し、
動脈硬化疾患患者も糖尿病患者も激増する結果に終わってしまったのです。
2008年からは「脂質を減らして糖質摂取を増やす」ことは間違いで、
- 血糖値を上げるのは糖質だけで脂質や蛋白質は血糖値を上げない
- 糖質摂取の増加は体脂肪を増加させる
と、
肥満の原因は糖質の摂り過ぎであったと舵を切り直し、
2009年には小学校での糖質入り清涼飲料水の販売を全面的に禁止にすることも決めています。
このような歴史的経過から、米国糖尿病学会では、糖質制限食を肯定する立場をとっているのです。
米国糖尿病学会の糖質制限基準
米国糖尿病学会は、2012年に糖尿病と糖質摂取量に関する98編の論文を解析し、
糖質摂取量に関して以下のような分類が標準であるとしています。
- 極端に低い糖質摂取とは一日当たり21~70gの摂取量を指す
- 中等度に低い糖質摂取とは総摂取カロリーの30~40%を糖質で摂取するもの
- 中等度の糖質摂取とはカロリーの40~65%を糖質で摂取するもの
- 高糖質食とはカロリーの65%以上を糖質から摂取を指す
としています。
米国糖尿病学会の糖質制限食の定義は、
- 極端な糖質制限 : 一日の炭水化物の摂取量が21~70g(カロリーの5~20%相当)
- 中等度からゆるい糖質制限 : カロリーの30~40%が炭水化物
としています。
上に述べたように、
日本糖尿病学会では「40%以下は極端な糖質制限」とした見解を示していますが、
米国糖尿病学会では「30~40%は中程度の糖質制限」として推奨しているのです。
今後は日本でも糖尿病の食事法は糖質制限になる
栄養学が国によって異なることはあり得ません。
栄養学から考えても、糖尿病の病態から考えても、糖尿病では糖質制限食が論理的で科学的なのです。
日本糖尿病学会でも近いうちに、カロリー制限から糖質制限に変わると思われます。
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食事法プログラムを利用する
米国糖尿病学会が推奨する「糖質制限」は糖質の量を減らすだけですが、日本糖尿病学会の推奨する「カロリー制限」はやや難解です。
各食物の80カロリーを1単位として各カテゴリーから選択、交換するものですので、食品交換表を見ながら、、ということになります。
糖尿病食事法は習うより慣れろ
糖尿病の食事法を始めても長続きしない人が多いのです。
長続きしない原因は、
- カロリー計算や食品の組み立てが難しい
- 何を食べて良いのか献立が分からない
ということです。
糖尿病の食事法は習うより慣れろ
です。
あなたに合った市販のプログラムを購入し、それにしたがって、2週間、1ヵ月と続ければ自然に身につき、何をどのくらい食べれば良いかが考えなくても分かるようになるのです。
お薦めの糖尿病食事療法プログラム
本屋さんやインターネットでたくさんの糖尿病食事療法のテキストが販売されています。
それぞれ特徴があるのですが、どれが自分に合うのか、自分はどれなら継続できるのか、、はなかなかわかりにくいものですのです。
下記のプログラムは、私の義父のために購入したプログラムと、これなら良さそう、、というものを挙げてみました。
「藤城式糖尿病改善法」、「李先生の糖尿病プログラム」は食事法を中心にしたもの、運動や生活習慣を中心にしたもので、「14日間集中糖尿病改善プログラム」は特に女性になじみやすいプログラムです。
是非、参考にしてください。
プログラム名 | 特徴 | 今だけ価格 (定価) |
返金保障 | 特典 |
---|---|---|---|---|
藤城式糖尿病改善食事法 |
薬も運動もなしで食事だけで3日間で血糖値を下げる DVD57分+マニュアル本 配送版/ダウンロード |
14,700円 (29,800円) |
120日以内 返品不要 |
サポートサイト 参考書3冊贈呈 紹介で¥5,000 |
李先生の糖尿病改善プログラム |
薬も厳しい食事制限や運動もなしに短期間で糖尿病を改善させる DVD4時間34分 配送版 |
14,700円 (19,800円) |
180日以内 返品不要 |
メールサポート |
14日間集中糖尿病改善プログラム |
ホリスティック栄養学をベースとした最新の食事療法プログラム PDF195頁 配送版/ダウンロード版 |
21,800円 | なし | レシピ本 メールサポート 改善実感で¥4,000キャッシュバック |
直ぐに食事療法を始めてください
糖尿病に悩む人は予備軍も含めれば2,300万人もいるといわれます。
また、糖尿病腎症から透析になる人は年間約16,000人、糖尿病網膜症から途中失明にいたる人が年間約3,000人、糖尿病による血管障害から心筋梗塞や脳卒中で亡くなる人が年間11,000人だそうです。
糖尿病の食事法で、炭水化物をゼロにする必要はありません。
ご飯を半分に、パンを半分に、そしてその分だけ肉や魚を食べれば良いのです。
血糖値を上げるのは炭水化物(糖質)だけなのです。
カロリー制限をしても、炭水化物の量が多ければ血糖値は上がるのです。
私の義父も糖尿病だと知りながら自覚症状がないことから養生せず、食事法を始めた頃にはもはや遅く、
心筋梗塞、足指の壊疽、脳梗塞という経過でなくなってしまい、
もっと早く食事法を進めておけば良かったと後悔しています。
「血糖値が高い」といわれたら直ぐに「食事療法」を始めて下さい
糖尿病の食事法は病人食ではなく長寿食です
糖尿病の主治医はあなた自身です
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