糖尿病の自覚症状をチェックしてみよう

糖尿病には自覚症状がないといいますが、全くない訳ではありません。

気になる貴方も糖尿病を自己診断してみませんか。

糖尿病は癌と同じように、早期発見が第一です。

 

5割の人では自覚症状がない

初期の糖尿病ではこれといった自覚症状が見られない場合がほとんどです。

毎年、定期的に健康診断を受けていても“やや血糖値が高い”とのことだけで、自覚症状もないことから再検査をせずにそのままにしていたりする場合がほとんどなのです。

厚生労働省の調査では、糖尿病の外来患者が受診し症状をはじめて医師に診てもらったときに、約4割は受診の時点で「自覚症状がなかった」ことが判明した。

厚生労働省は、2011年に全国の500医療機関を対象に「受療行動調査」を実施しましたが、

その結果、

糖尿病と診断された外来患者のうち、

  1.  自覚症状がなかった  : 40.0%
  2.  自覚症状があった    : 40.9%

だったそうです。

 

自覚症状がないのに医療機関で受診した理由については、

  1.  健康診断や人間ドックで、詳しい検査を受けるよう指摘された  : 49.5%
  2.  他の医療機関で受診を勧められた                                             : 19.5%
  3.  明確な自覚症状はなかったが病気ではないかと不安に思った : 8.6%

だったそうです。

厚労省の担当者は「糖尿病治療の基本は早期発見。自主的に健康診断を受け、異常が認められたら診察と治療につなげることが重要です」と述べている。

 

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糖尿病の自覚症状のチェック

糖尿病には自覚症状がないといわれるのですが、全くない訳ではありません。

厚生労働省の「糖尿病ホームページ」では、「糖尿病をチェックしてみよう」として次のチェック項目を挙げています。

  • このごろ太ってきた
  • 食べても食べてもやせる
  • 視力が落ちた気がする
  • 立ちくらみがある
  • とても喉がかわく
  • おしっこの回数が増えて、量も多い
  • おしっこが出にくく、出ても残った感じがする
  • 尿のにおいが気になる
  • 全身がだるい
  • 疲れやすい
  • 下腹部がかゆい
  • 手足がしびれたり、ピリピリする
  • 食欲がありすぎていくらでも食べられる
  • 甘いものが急にほしくなる
  • ちょっとしたやけどや傷の痛みを感じない
  • 足がむくむ、重くなる
  • 肌がかゆい、かさつく

幾つ該当したら糖尿病だというわけではありませんが、貴方は幾つ心当たりがありますか?

 

糖尿病は多尿の病気

「糖尿病という病名は、英語の病名diabetes mellitus を和訳したものです。

糖尿病は古くからあった病気で、既に紀元前1,550年頃の古代エジプト人の記録に「尿があまりにもたくさん出る病気」として記載されています。

その後2世紀になって、アイタイウスという開業医の記録に、「肉や手足が尿中に溶けてしまう病気」、「尿は水道の蛇口が開いたように絶え間なく流れ出る」、「病気は慢性で、ひとたび病気が確立してしまうと短命である」と記述されているそうです。

こういうことから、ギリシャ語でサイフォンの意味を持つdiabetesと付けられ、ラテン語のハチミツの意味のmellitusも付けられたのだそうです。

日本における最初の糖尿病患者の記録は、藤原道長(966~1027)で、50歳頃から口渇や多尿がみられ、その後に胸痛や視力障害に苦しみ、62歳で敗血症により死亡しています。

日本では、糖尿病は、「尿崩」、「蜜尿糖」、「蜜尿病」などと呼ばれていましたが、1907年の日本内科学会後に「糖尿病」に統一されたのだそうです。

 糖尿病の自覚症状は、多尿とそれに伴う口渇です。

 

高齢者は気付きにくい

糖尿病には自覚症状がないというものの、多尿や口渇は比較的分かりやすいのですが、高齢者では気付きにくいのです。

高齢者では喉の渇きを感じにくい傾向があり、また、多尿でトイレが近くなっても、「歳のせい」だと思ってしまう人が多く、糖尿病の自覚症状に気付かない人が多いのだそうです。

 


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合併症の自覚症状のチェックも重要

糖尿病の三大合併症は、

  1. 糖尿病性神経障害
  2. 糖尿病性網膜症
  3. 糖尿病腎症

ですが、糖尿病性合併症で年間3,000人以上が足を切断しているのだそうです。

日本糖尿病対策推進会議が国内約20万人の糖尿病患者を対象に行った

糖尿病神経障害の大規模調査では、

  • 足に何らかの自覚症状を感じている  :    54%
  • 足に外観異常を感じている        :   58%

と、神経障害のある糖尿病患者の割合が非常に高いことが分かったのだそうです。

 

糖尿病性合併症は高血糖が長く続かないと出ないのですが、糖尿病性神経障害は比較的早く出やすい合併症で、高血糖が5年くらい続くと現れるのだそうです。

 

糖尿病性合併症が怖い

 

糖尿病性神経障害の自覚症状は、手足が痺れたり、むずがゆかったりすることですが、疲れや神経痛だと思ったり、糖尿病の合併症だとは思わないヒトが多いのだそうです。

早期発見するために、足の形態や足の症状をチェックすることが重要だとして、日本糖尿病対策推進会議では、「足チェックシート」などのツールを活用して、足の症状や外観異常の定期的に自己チェックする必要性を訴えています。

 

糖尿病の足チェックシート

やや血糖値が高くて、最近手足が痺れる、指先がジンジンする、、という人はできるだけ早く病院で糖尿病の検査をして貰うべきです。

プロ野球選手だった清原が末期糖尿病で緊急入院とのニュースもありましたが、清原も“最近手足が痺れるんや”とこぼしていたそうです。

詳しく見る  >>>   清原が末期糖尿病で緊急入院か?

 


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 糖尿病の可能性がありそうなら直ぐに食事療法を

少し古いデータなのですが、2011年に、健康日本21推進フォーラムが、

健康診断で過去1年間に血糖値が高く「要治療」と判定された男女500人に、その後の受診の有無を聞いたところ、

受診しない/受診しても治療していで放置している  :  39.0%

もいたのだそうです。

  • 性別では女性の受診率がやや高い
  • 男性は4人に1人(26.0%)が受診していない
  • 30歳代の未受診率が高く、41.0%

糖尿病の初期は全く症状がありませんし、糖尿病が進んでも、「多尿」、「疲れやすい」などの症状しかないために、糖尿病は大した病気ではない、、と安易に考えているのです。

しかし、糖尿病は癌と同じように、気づいたときには手遅れ、ということが多いのです。

糖尿病は血管の病気で、高血糖が知らず知らずのうちに血管をぼろぼろにしてしまっているのです。

詳しく見る  >>>   糖尿病の副作用は高血糖による血管障害です

 

現在、高血糖がなぜ血管壁を損傷するのかも明確ではなく、壊れた血管壁を治す手立てはないのです。

なぜ糖尿病は早期発見・治療が重要になるかというと、糖尿病が引き起こす網膜症や糖尿病性腎症といった細小血管症や心筋梗塞などの大血管障害などの糖尿病合併症は、早期から血糖コントロールすれば予防できることが明らかだからなのです。

 

糖尿病を治せるのは貴方の食事療法だけです

 

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