握力が弱いなら糖尿病かも知れません

最近、握力測定をしたことがありますか?

小学校や中学校の身体検査では必ず握力検査がありました。握力が弱いなら糖尿病の可能性がある

今から考えると、

握力が弱かったらどうだったのでしょうか?

握力が弱い人に特別な練習や指導があったことはなかったと思います、、、、。

しかし、驚きです。

握力が弱いなら糖尿病かも知れない

というのです。

糖尿病や高血圧では握力が弱くなるというのです。

握力が弱いと糖尿病や高血圧のリスクが高いというのです、、、

 

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糖尿病になると握力が弱くなる?

2015年7月に、American Journal of Preventive Medicine に掲載された、フロリダ大学の研究にはちょっと驚きました。

高血圧や2型糖尿病になると握力が弱くなることから、握力の測定で高血圧や2型糖尿病の診断ができる可能性があるというのです。

 

 Grip Strength as a Marker of Hypertension and Diabetes in Healthy Weight Adults.

   詳しく見る ⇒ American journal of Preventive Medicine.

 

この研究では、2011~2012にアメリカでおこなわれた健康栄養検査について、

  • 肥満ではなく(BMIが18.5~25未満)、
  • 心臓病や脳卒中の病歴がない、
  • 20歳以上の人の

検査成績を分析したのです。

 

握力は握力計で測定した左右の握力を合計しています。

握力が弱いなら糖尿病の可能性がある

解析では、

  1. 健康診断時に糖尿病や高血圧と診断されたグループ
  2. 健康診断で糖尿病や高血圧が疑われたグループ
  3. 全く健康なグループ

の3群に分けて解析しています。

 

糖尿病

  • 健康人グループ                : 69.8kg
  • 健康人グループ+糖尿病の可能性があるグループ : 51.9kg
  • 糖尿病だと診断されたグループ         : 61.7kg

 

高血圧

  • 健康人グループ : 71.5kg
  • 健康人グループ + 高血圧の可能性があるグループ : 63.5kg
  • 高血圧と診断されたグループ : 60.8kg

 

その結果。

糖尿病や高血圧だと診断されたグループでの握力は明らかに健康人より低く、

糖尿病や高血圧が疑われるグループのいる群でも健康人より握力が低いのです。

 

握力の強弱と糖尿病のリスクについては日本人においても立証されています。

 

研究グループは、年齢・性別・人種・喫煙習慣・家族歴といった要因を考慮しても、

未診断または診断済みの高血圧や糖尿病を抱えている人の方が健常者よりも握力が弱いという関係は明確だったとして、

握力の検査は隠れ糖尿病や隠れ高血圧を見つけられる可能性があるとしています。

 


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握力の低下は死亡を予測できる

握力低下と糖尿病の関係はちょっと驚きの報告ですが、

握力計で測定した筋力の低下は寿命を反映しているとの研究結果もあるのです。

 

この研究は、アフリカのガーナでおこなわれた研究ですが、50歳以上の約1,000人について、

  • 身長
  • BMI
  • 握力

を測定し、2年後の生存率を西欧諸国と比較したものです。

 

 詳しく見る ⇒ 原著論文

Handgrip strength, ageing and mortality in rural Africa.  Age Ageing. 2014 Oct 20

 

アフリカでは西欧諸国に比べて、身長、BMI、握力が低かったが、握力の強いほうが、死亡率が低く、握力が1kg増えると、死亡率が6%低くなったというのです。

西欧諸国、アフリカとも加齢によって筋力が低下するが、筋力の低下で死亡率が予測でき、筋力の指標として握力が有用だというのです。

握力が低下すると寿命が低下する

 

同様な研究は、今年2015年5月にも報告されています。

カナダのマックマスター大学健康科学部の研究グループは、世界17ヵ国の14万人という膨大なデータを解析ています。

 

Prognostic value of grip strength: findings from the Prospective Urban Rural Epidemiology (PURE) study.

 詳しく見る ⇒ Lancet. 2015 Jul 18;386(9990):266-73

 

この研究でも、

握力が5kg低下すると、

  • 死亡リスクが16%高くなる
  • 心筋梗塞や脳卒中など心血管病による死亡が17%高くなる
  • それ以外の病気による死亡が17%高くなる

と報告しています。

 

研究グループは、

握力は収縮期血圧(血圧の高い方の数字)よりも、原因を問わない死亡率や心臓や血管の病気による死亡率を確実に予測できるとしています。

 


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糖尿病では握力が弱くなる

糖尿病で握力の低下が顕著なら合併症の可能性が濃厚です。

 

Yahoo知恵袋を調べたらこんな投稿がありました。

最近 手に力が入りません。
手に力が入らなくなる前は 右手に震えがありました。 右手の震えは4・5年前から ほんとにたまにですがありました。
今回は 手の震えがおさまったと思ったら 力が入らなくなりました。

すぐに治ると思って今は少し様子を見ていますが 力が入らなくなってから 今日で4日くらい経過しています。
とにかく 握る力が急激に低下した感じ。 指先で押す力等はありますが 手で力を入れて思い切り握れません。

今は ペットボトルのフタを開けるのにも 苦労をします。
まだ 4日経過したところなので 症状が改善しなければ彼氏が一緒に病院に付き添ってくれる予定です。

 

そして、こんな投稿も、、

 

晴天の霹靂です。糖尿病が発覚しました。
糖尿病だけは信じたくなかったのでこれまでそんなわけないと頭ごなしに自分でも否定してきました。

目も霞んでますし、朝夕の手足の痺れ、治り難い皮膚の潰瘍、赤い発疹、一部化膿している発疹。

それにメタボなのに食っても食ってもここのところ痩せてたんです。
握力も10分の1に落ちています。

 

手が震えたり、手に力が入らなくなったりするような症状は様々な病気で見られることがあります。

特に上半身の病気につながっている可能性があり、肺がん、乳がん、など胸部のトラブルから、首、頭部にトラブルのある人は、握力が低下したり手が震えたりすることがあるのです。

しかし、上の投稿の内、2番目の方は糖尿病と診断されてしまったようです。

 

握力が低下したら糖尿病が進行している証拠

糖尿病においては、手に力が入らなくなったり、手が震えたりしたら、糖尿病合併症が進んでいる証拠です。

糖尿病の合併症は、

  1. 糖尿病神経障害
  2. 糖尿病網膜症
  3. 糖尿病腎症

が三大合併症といわれるものです。

 

なかでも、糖尿病神経障害は糖尿病で最も多く併発する合併症です。

糖尿病神経障害は、末梢部に、対称型の感覚運動神経の障害として現れるのが特徴で、筋力低下は,神経障害の重症化と関連していると言われています。

手の指先がジンジンしたり、素足なのに足の底に紙が1枚挟まっているように感じたり、痛みを余り感じなくなったりしたら糖尿病神経障害の可能性があり、

症状が左右両方で見られるのが糖尿病神経障害の特徴でなのです。

 

糖尿病の治療は食事療法が基本

糖尿病の症状は血糖値が高いだけで、とりわけ症状がありません。

その内に高血糖により血管壁が傷害され、気付いたときには合併症が、、というような場合が多いのです。

「血糖値が高めですね、、」といわれたら、糖尿病だと思った方が良いでしょう。

糖尿病の治療法は、

  1. 食事療法
  2. 運動療法
  3. 薬物療法

ですが、基本は食事療法です。

薬を飲めば血糖値は下がりますが、薬を止めれば血糖値は再び上昇します。

糖尿病の薬は治療薬ではなく、一時的な血糖低下薬なのです。

糖尿病を治すのは、あなたの食事療法しかないのです。

 

糖尿病の食事療法は健康食

糖尿病の食事療法は病人食ではありません。

糖尿病の食事法は健康食、長寿食なのです。

糖尿病になるのは、炭水化物の摂取量が多すぎるからです。

糖尿病の食事療法は、炭水化物の摂取量を少し減らすだけで良いのです。

ゼロにする必要はありません、ご飯を半分に、パンを半分にするだけで、血糖値は大きく変わります。

血糖値を上げるのは炭水化物の糖質だけなのです

 詳しく見る ⇒ 糖尿病の食事療法は糖質制限がベスト

 

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