睡眠不足で睡眠負債が増えると糖尿病のリスクが高くなる

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

昨日、3月15日は「世界睡眠デー(World Sleep Day)」でした。

世界睡眠学会は2007年に春分の日の前週の金曜日を世界睡眠デーに制定したのです。

世界70カ国以上が世界睡眠デーに参加し、睡眠障害の予防や治療などを減らすため多くの活動を行っいます。

 

糖尿病は生活習慣病として肥満や運動不足が大きな原因だとされていますが、

睡眠不足により糖尿病のリスクが高まることは多くの研究で明らかになっています。

 

 

また、

糖尿病患者では不眠に悩む人が多く糖尿病患者の40%が不眠に悩まされている

と言われています。

 

睡眠不足は週末の寝だめで解消すれば良いと考えているでしょうが、

睡眠不足による睡眠負債が高まれば糖尿病のリスクが高まる

ことが明らかになりました。

 

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睡眠不足で睡眠負債が増えれば糖尿病のリスクが高くなる

 

最近、「睡眠負債」という言葉を良く聞きますが、睡眠負債とはどういうことでしょうか?

 

睡眠負債とは、

「少しの睡眠不足が、借金(負債)のよう少しずつ増えていく」ことをいうのです。

 

そして、

睡眠負債は日常の生活の質を下げるだけでなく命にかかわる病気のリスクを高めることが明らかになっています。

 

厚生労働省の平成29年の「国民健康・栄養調査」によれば、

20歳以上で平均睡眠時間が6時間未満にヒトが40%もいることが判明しているのです。

 

睡眠負債は糖尿病のリスクを高める

平日は忙しくて十分な睡眠をとれなくても、週末に寝だめをすれば良いと考えているでしょうが、

週末の寝だめで睡眠負債を解消することはできないのです。

 

アメリカ・コロラド州のボールダー大学の研究グループは、

寝不足による睡眠負債は糖尿病のリスクを高めるとの研究論文を発表しました。

 

Ad libitum Weekend Recovery Sleep Fails to Prevent Metabolic Dysregulation during a Repeating Pattern of Insufficient Sleep and Weekend Recovery Sleep

 

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

この研究では、

36人の若くて健康な男女を、

  1.  毎晩の睡眠時間は9時間
  2.  毎晩の睡眠時間は5時間
  3.  5日間は睡眠時間を5時間にし週末は好きなだけ寝る

お3群に分けて9日間経過後にインスリン感受性を調べたのです。

 

その結果、

睡眠不足により睡眠負債が増した2群と3群では、

  • インスリン抵抗性が上昇
  • カロリー摂取量が増えて体重が増加

することが分かり、

 

さらい、

週末に寝だめにより睡眠負債を解消しようとした3群では、

  • 週末にはインスリン抵抗性が低下しカロリー摂取量も減少した
  • 平日で睡眠不足になる再びインスリン抵抗性とカロリー摂取量が上昇

するということも分かったのです。

 

睡眠不足はインスリン抵抗性を高めて糖尿病のリスクが上がるのですが、

週末に寝だめをしても糖尿病のリスクは再び上昇してしまうのです。

 


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睡眠不足は糖尿病の原因

睡眠不足が糖尿病のリスクを高めることはこれまでに多くの研究で明らかになっています。

 

このサイトでも紹介したように、

アメリカのペンシルベニア州立大学の研究グループが、

不眠症群では正常群に比べて1.7倍も糖尿病になるリスクが高い

ことを明らかにしていますし、

 詳しく見る ⇒ 睡眠不足や不眠は糖尿病の原因

 

京都大学でも睡眠障害は糖尿病の原因であるとする研究論文を発表しています。

 

さらには、

不眠の女性は糖尿病のリスクが高い

ことも判明しているのです。

 

どうして睡眠不足で糖尿病になるのか?

睡眠不足ではどうして糖尿病になるのでしょうか?

 

今日紹介したボールダー大学の報告でも、

睡眠不足でインスリン抵抗性が高まり糖尿病のリスクが上がる

ることが明らかになりましたが、

 

大阪市立大学の研究グループは、

夜間には副交感神経が優位になり血糖値は低下するのですが、

睡眠不足では交感神経が興奮した状態でノルアドレナリン値が高いことにより、

肝臓からの糖放出が続き血糖値が下がらなことを明らかにしています。

 

    詳しく見る ⇒ 糖尿病の夜間高血糖と睡眠の関係

 

さらに、

糖尿病になると血糖コントロールが悪化することにより「睡眠の質」が低下し、

糖尿病患者では不眠に悩む人が多く糖尿病患者の40%が不眠に悩まされている

と言われています。

 

まとめ

 

睡眠不足による睡眠負債は糖尿病のリスクを高めます。

睡眠時間が5時間以下の人は睡眠時間が7時間の人よりも糖尿病のリスクが5倍も高いとの報告もあるのです。

 

睡眠不足でも週末に寝だめをすれば睡眠負債を解消できるだろう、、

ということでは糖尿病のリスクは下がらないのです。

 

適正な睡眠時間は個人によって異なりますが、

睡眠は6~8時間程度が心臓には最適でそれより多くても少なくても冠動脈疾患や脳卒中のリスクが高まる

といわれています。

すくなくても、

週末の寝だめでは睡眠不足による睡眠負債は解消されないのです。

 

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