肥満は心疾患より新型コロナでの死亡リスクは低い
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。
はじめに
心臓病、高血圧、肥満や糖尿病などのヒトでは新型コロナ感染で重症化しやすいことが知られていますが、
国立国際医療研究センターは、
肥満や高脂血症のヒトでの新型コロナによる死亡率は心疾患などに比べて低い傾向にあったと発表しました。
はたして、肥満のヒトは安心して良いのでしょうか??
国際医療研究センターの発表内容を見てみましょう。
肥満は心疾患より新型コロナでの死亡リスクは低い
新型コロナウイルス感染による重症化では、
- 心臓疾患
- 肥満
- 糖尿病
などがリスクファクターであることが明らかで、
このサイトでも、
など、「肥満と新型コロナ」の関係についてお知らせしてきましたが、
昨日、国立国際医療研究センターは、
肥満や高脂血症の人は重症化する割合は高いものの、死亡する割合は他の持病がある人より低いことがわかった
という調査結果を発表しました。
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国立国際医療研究センタでは、
新型コロナウイルス感染症の特徴や経過を明らかにするため、
現在までに国内の約800施設における10,000例以上の症例を集めていますが、
5月31日までに入院した2,638人の分析結果を公表しました。
今回の分析では、
入院時に重症だった患者が、その後にさらに悪化する割合を調べたのですが、
「さらに重症化する割合」は、
- 基礎疾患がない 20%未満
- 腎機能障害や肝疾患がある 40%以上
- 肥満、高脂血症、高血圧、糖尿病がある 30%
だったという結果が得られました。
「入院時に重症だった患者が死亡する割合」については、
- 心疾患、慢性肺疾患、脳血管障害、腎機能障害がある 30~40%
- 肥満、高脂血症などの生活習慣病がある 10~16%程度
と、肥満などの生活習慣病のある患者の死亡率は心疾患などの患者に比べ低い傾向にあったとしています。
国際感染症センターの斎藤翔医師は、
生活習慣病がある患者では、
重症化しても適切な医療介入で患者の死亡率を下げられる可能性がある、
と述べています。
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まとめ
今回の国際医療研究センターの調べで、
肥満は心疾患より新型コロナでの死亡リスクは低い
ことが分かりました。
しかし、肥満では新型コロナ感染による重症化率が高いことには変わりありません。
ワクチンができるまで肥満傾向の方は充分気を付けてください。
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