糖尿病、脳卒中、心筋梗塞の罹患歴があると、、、

日本人の死因は、

  1. 心疾患
  2. 脳血管疾患

の順位です。

糖尿病で死亡するヒトは非常に少ないのですが安心してはいけません。

 

糖尿病が原因となり、

  • 心疾患
  • 脳血管疾患

へと進展して死亡する例が非常に多いのです。

さらに、糖尿病、脳卒中、心筋梗塞のうち2つ以上の罹患歴があると死亡率は相乗的に高まるのです。

 

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日本人の死因は?

日本人の死因の第1位は悪性新生物です。悪性新生物というのは、癌のことで、日本人の30%は癌が原因で死亡しているのです。

癌で死亡するヒトは年々増えているのですが、実は癌で死ぬヒトが増えているのではなく、医療技術の進歩に伴って癌以外の病気で死ぬヒトが減ったために、相対的に癌で死ぬヒトが増えているというわけです。

日本以外の国における癌による死亡率は、アメリカ22.8%、イギリス27.0%、イタリア27.0%、フランス28.2%、ドイツ25.7%ですから、日本の29.5%というのは特に多いわけでは有りません。

さて、日本における糖尿病患者は年々増えており、これに伴って糖尿病で死亡するヒトも増えています。

厚生労働省の2013年人口動態統計では、糖尿病が原因の死亡数は1万3,783人で癌による死亡者数約36万人に比べて非常に少ないのですが、実際には糖尿病(高血糖)が原因となり、心疾患や脳血管疾患へと進展して死亡する例が非常に多いのです。

 

日本人の死因

 


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糖尿病に心筋梗塞や脳卒中を併発すると、、

死亡率が第2位の心疾患の具体的な疾患名は心筋梗塞、第3位の脳血管疾患は脳卒中です。

糖尿病と脳卒中、心筋梗塞のうちの2つ以上の疾患歴があると、心代謝性疾患の多疾病罹患と言うのだそうですが、多疾病罹患では死亡率が相乗的に高くなってしまうそうです。

多疾病罹患で死亡リスクが跳ね上がる

イギリスのケンブリッジ大学のEmanuele Di Angelantonio氏らの研究グループの報告では、心代謝性疾患の多疾病罹患の患者数が急速に増加しており、これらの患者での死亡リスクは相乗的に上昇するのだそうです。

Association of Cardiometabolic Multimorbidity With Mortality.  
JAMA. 2015 Jul 7;314(1);52-60.

 詳しく見る ⇒ 原著論文

 

この研究では、ERFCおよび英国Biobankのデータを用い約120万人のデータを解析したのだそうですが、

  • 糖尿病、脳卒中、心筋梗塞のうちの2疾患罹で60歳時の平均余命が12年短縮
  • 糖尿病、脳卒中、心筋梗塞のうちの3疾罹患で60歳時の平均余命が15年短縮

するのだそうです。

 

 

2つの疾患に罹患した場合の 60歳時の余命は、男性では12年、女性では13年も短くなり、3疾患すべてに罹患すると男性では14年、女性では16年も短くなるそうです。

男性における余命の短縮には脳卒中と心筋梗塞の影響が大きく、女性では糖尿病の影響が大きかったのだそうです。

 


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糖尿病患者は短命

日本は世界でもっとも長寿国で、2011年度の厚生労働省の発表では、日本人の平均寿命は男性79.44歳、女性85.90歳ですが、糖尿病患者は健常者よりも10年ほど短命であると言われています。

 

やや古い調査なのですが、日本糖尿病学会は2007年に、1991年から2000年における糖尿病死因に関する調査結果を発表しています。

糖尿病の死因調査では、全国282施設から1万8,385人の糖尿病患者の死因と臨床結果を集計しています。

糖尿病患者の死因の順位は、

  1. 悪性新生物 : 34.1%
  2. 血管障害(糖尿病腎症、虚血性心疾患、脳血管障害) : 26.8%
  3. 感染症(肺炎など) : 14.3%

で、

2位の血管障害の中では、

  1. 虚血性心疾患(ほとんどが心筋梗塞) : 10.2%
  2. 脳血管障害(3分の2が脳梗塞) : 9.8%
  3. 糖尿病腎症 : 6.8%

でした。

 

糖尿病患者では、腎疾患(糖尿病腎症)での死亡が一般人の約4倍と高く、虚血性心疾患と感染症による死亡率も一般人より高いのが特徴です。

 

糖尿病患者の平均死亡時年齢は、

  • 男性では68.0歳
  • 女性では71.6歳

ですから、一般の平均寿命に比べて、男性は9.6歳、女性では13.0歳短命だという結果が出ています。

 

日本透析医学会の2005年の報告によれば、

  • 人工透析患者の48歳時における平均余命は15年

ですが、これは原因が糖尿病以外の人工透析者も含めた数字ですが、

糖尿病による腎不全が原因で人工透析を開始した場合には、

  • 透析開始後5年以内に50%が死亡
  • 透析開始後10年以内にほとんどの患者が死亡

するそうですから、怖いですね、、、。

 

全世界で年間380万人以上が死亡

糖尿病は世界中で増加しており、成人人口の5~6%に相当する2億4,600万人もいる患者数がいるのですが、2025年には2007年から64.7%も増加して3億8,000万人に達すると予測されています。

 

糖尿病は、「死に至る病気」という認識は低いのですが、心疾患などの合併症で死亡するヒトが年間380万人以上にも及び、10秒間に1人が糖尿病に起因して死亡しており、エイズによる死亡数とほぼ同じだと言われています。

 

国内では青森県がもっとも短命

青森県は平均寿命が男女とも全国最下位。

2015年7月、青森県健康増進計画「健康あおもり21」の推進本部会議は、

「青森県では依然、大酒を飲んで高血圧、高血糖などを重複発症し、糖尿病に進行するリスクが高い傾向が続いている」

ことが報告した。

青森県は、短命ばかりではなく、癌死亡率もワースト1位で、男性では心疾患、肺炎、腎不全、糖尿病も全国ワースト1位だそうだ。

データからは、

  1. 喫煙率が全国1位
  2. 飲酒率が全国1位
  3. 塩分摂取量が全国2位

と、この3つが寿命を縮めているのではないかと推察されている。

 

糖尿病は食事療法で治せる

糖尿病は血糖値が高くなる病気です。

糖尿病の治療の目的は、血糖値を正常に近い状態に下げることです。

血糖値を高いままにしておくと、血管障害により様々な合併症を併発するのです。

 

糖尿病性合併症が怖い

 

現在、糖尿病の合併症に対する治療法はありません。

従って、合併症を起こさないために、できるだけ早く血糖値を下げる必要があります。

血糖値を下げるには、

  1. 食事療法
  2. 運動療法
  3. 薬物療法

がありますが、食事療法は全ての場合の基本的な治療法です。

 

薬を飲めば血糖値は下がりますが、薬を止めれば血糖値は再び上昇し、薬で血糖値を下げることはできますが、薬で糖尿病を治すことはできないのです。

 

糖尿病の食事療法は難しくない

糖尿病の食事療法は難しくありません。

血糖値を上げる食べ物を減らせば良いのです。

 

カロリー計算をしても血糖値は下がりません。血糖値を上げているのは炭水化物だからです。

糖尿病の食事療法に成功するためには、「お手本のマネをする」ことです。
様々な糖尿病の食事療法プログラムがありますので、あなたに合ったプログラムを選んで、それをマネれば良いのです。

 

三週間もマネをして続ければ、もうあなたのもの。自然とできるようになるのです。

 試してみる ⇒ 糖尿病のおすすめの食事療法

 

食事療法の開始は早ければ早いほど糖尿病から逃れることが簡単です。

 

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