減量すれば血糖値は下がる

あなたの糖尿病は肥満が原因です。

肥満が進むほど糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病が進みます。

肥満が進むほど健康や長寿から遠ざかるということをご存じでしょうか、、、。

 

肥満すると肥満糖尿病になる

日本人も、運動不足と過食により肥満する人が増え、糖尿病が増えています。

肥満になると、血中の糖を処理する能力(耐糖能)が低下することによって、糖尿病の前段階(糖尿病予備軍)になり、そのまま放置すると糖尿病になってしまいます。

糖尿病予備軍段階(軽い糖尿病)であれば、肥満を解消すれば、正常に戻ることができるのですが、そのまま肥満を放置し、肥満が進行すると糖尿病になってしまいます。

肥満が原因の糖尿病を「肥満糖尿病」といわれます。

 

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肥満糖尿病のメカニズム

では、肥満するとどうして糖尿病になるのでしょう。

脂肪細胞からはアディポサイトカインと呼ばれる生理活性物質が分泌されているのですが、肥満により内臓脂肪が増えると、善玉アディポサイトカインであるアディポネクチンの分泌が減少し、インスリン抵抗性を増加させ血糖値を上げます。

 

さらに、逆に悪玉アディポサイトカインといわれるTNF-αやMCP-1の分泌が増加し、インスリン抵抗性、高血糖を引き起こすのです。

  1. 肥満
  2. 内臓脂肪が増加
  3. 善玉アディポサイトカイン(アディポネクチン)の分泌低下
  4. 悪玉アディポサイトカイン(TNF-α、MCP-1)の分泌増加
  5. 3、4によりインスリン抵抗性が増加
  6. インスリンの効果が悪くなる
  7. 高血糖(糖尿病予備軍)
  8. インスリン分泌の低下
  9. 糖尿病

 

7の段階であれば糖尿病に至らずに済むのですが、インスリン抵抗性の増大インスリン分泌が増加し、しまいにはインスリン分泌細胞が疲弊し、

インスリンの分泌が悪くなり糖尿病に至ってしまうのです。

 

あなたは肥満ですか?

肥満とは単に体重が増加することではありません。

食事による摂取エネルギーが、消費エネルギーを上回ったことで、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積された結果、必要以上に体脂肪が増えた状態を肥満というのです。

肥満は体内に占める脂肪の割合で決まるのです。

内蔵脂肪型肥満

肥満の基準はBMI

肥満の基準はあなたもご存じのBMIです。

BMI(ビーエムアイ)は体格指数といって(body mass index〈ボディー マス インデックス〉の略で、現在、肥満の程度を判定する方法としてもっとも一般的で、体脂肪量とよく相関する肥満指数であることから国際的に使われている指数です。

 

BMI=体重 (kg) ÷身長 (m) ÷身長 (m) で計算します。

BMIによる肥満の判定基準は、下の表のように、25以上が肥満と判定されます。

 

肥満の判定基準

 

最近の研究ではBMIが27以上になると糖尿病になる危険は2倍になることがわかりました。

糖尿病の予防には、BMIが20~24になるように体重を維持する必要があります。

それには、体重が、  身長×身長×20   ~   身長×身長×24  の間に維持すれば良いのです。

身長が170cmだとすれば、  

1.7×1.7×20=57.8kg ~  1.7×1.7×24=69.4kg  

の体重を目標としてください。

 


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肥満を治せば血糖値は下がる

肥満になると、血中の糖を処理する能力(耐糖能)が低下することによって、糖尿病の前段階(糖尿病予備軍)になり、そのまま放置すると糖尿病になってしまうのですが、体重を減少すれば糖尿病から逃れられるのです。

体重を減少すれば、

  1. インスリンの感受性が回復する
  2. インスリンの分泌量が正常に戻る
  3. 血糖値コントロールが改善
  4. 血中脂質異常が正常化

することによって、糖尿病にならずにすむのです。

 

学術的に証明された

体重を減少すれば糖尿病から逃れることは科学的にも証明されています。

2015年7月1日に発行された米国の米外科専門誌「JAMA Surgery」で報告されています。

詳しく見る ⇒ JAMA Surgery

 

この研究報告では、BMIが35以上の病的な肥満の人を対象にして胃容量を減らすために胃を小腸に繋ぐ減量手術をした結果を報告しています。

この研究対象患者は、運動や食事などによる減量ができなかった人です。

 

肥満の減量手術で血糖低下

 

コーカラス教授らの研究グループは、肥満による糖尿病患者で生活指導で減量のできなかった患者に胃と小腸を直接繋ぐ減量手術をおこなったところ糖尿病が寛解(症状が治まった状態)する割合が高かったと報告しています。

この効果は、病的な肥満者だけでなく、BMIが30~35の人でも認められ、この減量手術受けた6割の人が術後に薬が不要になったそうです。

 


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日本では2014年に保険適用

胃を小腸に繋ぐ減量手術は「肥満手術」や「メタボリック手術」などともよばれ、年間に全世界で40万件以上も実施される肥満症では一般的になっている手術なのですが、日本での手術件数はまだ少ないのが現状です。

 

日本では2014年から健康保険が適応になっていますが、

  1. BMIが35以上の高度肥満者
  2. 生活習慣の改善でも肥満が達成できない
  3. 糖尿病や高血圧、脂質異常症などの健康問題もある

などの条件を満たした人にしか適応されません。

 

アメリカ・フロリダ国際大学のギャグナー教授らは、全ての高度肥満の2型糖尿病患者に減量手術を行うことを考慮し、冠動脈バイパス術のように集団治療を開始すべきだ、と述べているのですが、国内ではBMIが35以上の高度肥満者は少なく、健康保険が適応になる可能性は少ないですね、、、。

ちなみに、国内で健康保険が使えるのは「腹腔鏡下袖状(スリーブ)胃切除術(LSG)」と呼ばれる胃の容量を減らす手術のみで、ギャグナー教授らが行った胃と小腸の短絡手術には保険が適用されていません。

 

減食事療法でも減量手術と同じ効果が期待できる

ギャグナー教授らの報告では、減量手術受けた6割の人が3年間で糖尿病治療薬の薬が不要になっているのですが、手術をしなくても糖尿病治療薬の薬が不要になる可能性はあるのです。

 

あなたの糖尿病の原因は肥満です。

あなたの肥満を解消するには手術が必要ですか?

 

あなたの肥満はそれほどひどいものでは有りません。

  • 食べすぎる習慣
  • ついつい食べてしまう週間

これを直して下さい。

最初は辛いかも知れませんが、少しの辛抱です、、、、。

 

自分自身でできなかったら、食事療法のDVDなどに沿ってマネをするうちにあなたの習慣になります。

  • 一生、糖尿病の薬を飲み続けますか?
  • 3週間だけ食事療法にチェレンジしてみませんか?

これはあなたが決めることです。

詳しく見る ⇒ 食事療法は簡単

 

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