糖尿病そのものは血糖値が高いということだけで怖い病気ではありません。
怖いのは糖尿病によって引き起こされる合併症です。
よくご存じだと思いますが、
糖尿病の合併症は血管が傷害されることによって引き起こされます。
小さな血管が傷害されれば、
が引き起こされ、
大きな血管が傷害されれば、
という命に関わる病気が引き起こされるのです。
スウェーデンの研究グループは、
5つのことを守れば糖尿病の合併症による死亡を予防できるとの論文を発表しています。
5つのこと
結論から先に書きましょう。
糖尿病の合併症による死亡を予防する5つのこととは、
- 高血糖を防ぐ (HbA1cを7%未満)
- 高血圧を防ぐ (140mmHg未満)
- 高脂血症を防ぐ (97mg/dL未満)
- 腎機能の低下を防ぐ
- 禁煙する
ということなのです。
スウェーデンの研究グループは、
2型糖尿病である30万人を対象にした大規模疫学調査で、
糖尿病の5つの危険因子を取り除けば、
- 心筋梗塞
- 脳卒中
などの合併症を予防し、長生きできるとの研究論文を発表しています。
Risk Factors, Mortality, and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes
詳しく読む ⇒ コチラ
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研究グループは、
1998~2014年に スウェーデン全国糖尿病登録調査 に登録された、
- 2型糖尿病患者 : 27万1,174人
- 糖尿病でない地域住民 : 135万5,870人
について、
約6年間にわたって追跡調査し、
追跡期間中に死亡した17万5,345人について、
- 5つの危険因子と死亡率
を調べたのです。
この論文の結論で最もあなたにお教えしたいのは、
5つの危険因子の目標値をすべて達成した糖尿病患者は糖尿病でなかった人より健康的だった
ということなのです。
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5つの危険因子の目標値をすべて達成した糖尿病患者は、
- 急性心筋梗塞のリスクが16%低下
- 脳卒中のリスクが5%低下
- 全死因の死亡リスクの上昇は6%
と、糖尿病でない人よりも健康的であることも判明したのです。
治療によるリスク因子の解消による恩恵は、
年齢を進むほど大きくなり、心血管障害による死亡のリスク減少は80歳以上でもっとも大きかったそうです。
糖尿病の人では、糖尿病でない人に比べて、
することが知られているのですが、
5つの危険因子を予防すれば健康な人より長生きできるというのです。
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