今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
昨日は、
という記事を書きましたが読んでくださったでしょか。
糖尿病の治療はあなたが考えているよりも治療費がかかるのです。
糖尿病になったら、
食事療法や運動療法で糖尿病体質を変えない限り一生、糖尿病治療薬を飲み続ける必要があるのです。
高血圧の薬を飲めば血圧は下がりますが、薬を止めれば血圧は再び上がります。
これと同じように、
血糖低下薬を飲めば血糖は下がりますが、薬を止めれば血糖は再び上がります。
糖尿病の治療費が高いといって治療を中断してしまう人が非常に多いのです。
ところで、
糖尿病の治療費は大病院のほうが安い
ということをご存じですか?
糖尿病の治療費は大病院が安い
糖尿病の治療はどこの診療所や病院で受けても同じだと思っていませんか?
糖尿病の治療費は、
医療機関の規模によって治療費が変わる
のです。
結論からいえば、
糖尿病の治療費は大きな病院ほど安いのです。
一般的には、
小さな個人病院の方が大病院よりも治療費が安そうに思われるのですが、
生活習慣病の、
- 糖尿病
- 高血圧症
- 高脂血症
などの治療費は大きな病院ほど治療費が安いのです。
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大きな病院では特定疾患療養管理料が安い
病気の治療で通院すると、1ヵ月目以降には「特定疾患療養管理料」が加算されます。
特定疾患療養管理料は、
厚生労働大臣が定める糖尿病などの生活習慣病の患者に、
- 服薬
- 運動
- 栄養
などの療養上の管理をうことにより算定することができるのです。
これは、
地域のかかりつけ医師が計画的に療養管理を行うことを評価して加算され、
病床数が200床以上の医療機関では算定することができないのです。
病床が0~19床の診療所の場合225点が加算され、3割負担の場合には患者は680円(1回)を払わなければなりません。
詳しく見る ⇒ 特定疾患療養管理料( 厚生労働省)
生活習慣病などの特定疾患療養管理料と病院の規模
医療機関の規模 | 保険点数 | 自己負担額 |
診療所(19床未満) | 225点 | 680円 |
20~100床未満 | 147点 | 440円 |
100~200床未満 | 87点 | 260円 |
200床以上 | - |
したがって、
糖尿病や高血圧などのように長期にわたって通院する場合にはは、病床数が多い大きな病院に通院するほど治療費が安くなるのです。
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糖尿病でも治療費の安い大病院に通院できる
厚生労働省は、
- 急を要する患者や高度な先進医療が必要な患者 → 大病院
- それ以外の疾患や外傷などの患者 → 中規模病院、診療所
という役割分担を進めているのですが、
診療所や中規模の病院が、
- 長期の通院が必要な慢性疾患の患者
を積極的に引き受けるように特定疾患療養管理料を設けたのです。
糖尿病のような長期の通院が必要な慢性疾患でも大規模な病院で受診することができます。
しかし、
2016年から、500床以上の大規模な大病院で受診するときには、
医師からの紹介状がなければ、
- 初診時:5,000円以上
- 再診時:2,500円以上
選定療養費がかかるようになりました。
なお、
紹介状には保険が適用され、自己負担は750円です。
糖尿病だけでなく、複数の疾患で通院している方は少なくありません。
大病院では、複数の複数の診療科を備えていますが、
同一医療機関で複数の診療科を受診するときには初診料は1回で済みます。
複数の医療機関でそれぞれの疾患を受診するときには医療機関の数だけ初診料がかかるのです。
さらに同一医療機関で複数の診療科を受診しても、院外処方の場合には処方箋料も1回で済むのです。
治療薬の処方時には、
薬局で薬剤服用歴管理指導料をとられるのですが、
2016年に「おくすり手帳」の扱いが変更され、
おくすり手帳を持参しないと薬剤服用歴管理指導料が40円高くなる(3割負担の場合)よう改正されていますから、6ヵ月以内に処方を受けた人は必ずおくすり手帳を持参しましょう。
糖尿病になってしまったら食事療法や運動療法で糖尿病体質を変えない限り、
一生糖尿病治療薬を飲み続ける必要があります。
糖尿病の治療費はけして安くありませんし、
糖尿病でも治療費が安い大病院で受診することができるのです。
通院に便利な大病院があったり、複数の受診科を受診しなければならないようなときには、
紹介状をもらって病院を変更してみることも一つの方法です。
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