今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
青森県は糖尿病による死亡率が2年連続で全国で最も高いことが判明しました。
青森県の全国平均の糖尿病による死亡率はは1980年以来35年間にわたって全国平均を上回っています。
その理由は、
- 症状が悪化するまで受診しない
- 治療を中断する人が多い
というのが大きな理由で、
受診したときには合併症を併発し重篤な症状の患者が多いのだそうです。
糖尿病は自覚症状がほとんどないので放置する人が多いのですが、
高血糖の状態ではあなたの知らない間に着々と血管壁の障害が進行し、
気付いたときには合併症が起こっていたということも多いのです。
青森県は35年連続で糖尿病死亡率が高い
厚生労働省が発表した人口動態統計によると、
青森県の糖尿病による死亡率(人口10万人当たり)は、
- 2014年 17.9人
- 2015年 18.3人
と、2年連続で不名誉な全国1位になったという。
2015年の全国平均は10.5人だから、17.9は大幅に悪い数字です。
さらに、青森県の糖尿病による死亡率は、1980年に全国平均の7.3を記録して以来、
35年連続で全国平均を上回っているのだそうだ。
ちなみに、
ワーストのベスト3は、
- 青森 : 18.2
- 秋田 : 16.1
- 香川 : 15,0
そして、
ベスト3は、
- 神奈川 : 7.2
- 愛知 : 7.7
- 滋賀 : 8.1
と、10万人につきですが、10人もの差があるとは驚きです。
青森県の人口は140万人程度ですから、糖尿病が原因で死亡する人は250人、
さらに糖尿病合併症による心筋梗塞や脳梗塞などを入れるともっと多いとおもわれます。
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青森県で糖尿病による死亡が多い理由
青森県で糖尿病による死亡率が非常に多い理由としては、
病患者が重症化してから糖尿病の治療を始める人が多い
ことが大きな理由だという。
このサイトでもたびたび書いているのですが、
糖尿病は自覚症状がほとんどない病気ですが、
血糖値が高い状態が続くと血管壁の傷害が着々と進んでいるのです
血管壁の傷害は、まだ糖尿病ではない糖尿病予備群の時から始まっています。
そして、
気が付いた時には合併症を併発し、取り返しのつかない状態なのです。
糖尿病の合併症は、
- 糖尿病新家障害
- 糖尿病網膜症
- 糖尿病腎症
だけではなく、太い血管が傷害されれば、
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
などが発症し、容易に死に結びつくのです。
青森県では糖尿病の治療の中断率が高い
糖尿病の合併症である、
糖尿病網膜症による失明や糖尿病腎症による人工透析に陥れば、QOL(生活の質)が著しく低下するだけでなく、医療費の増加による経済的負担が増え、生活にも支障をきたすようになります。
青森県における糖尿病患者の調査では、
- 糖尿病の病状の進行した患者が多い
- 病状が重篤化してから治療を始める患者が多い
- 3大合併症を発症している患者が多い
という特徴があるそうです。
その理由としては、
- 医療費が支払えない
という理由で、
- 治療を中断する患者がいる約40%に上る
そうなのです。
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糖尿病の治療を中断する患者が多い
青森県では糖尿病の治療を途中で中断する患者が多いそうなのですが、
それは青森県に限ったことだけではありません。
以前にこのサイト(糖尿病は早く治療を始めた方が良い)でもお知らせしたのですが、
少し古いデーターですが、2011年の、健康日本21推進フォーラムによる、「糖尿病健診後の受診率・受療率調査」の調査では、
治療と判定されたにもかかわらず受診や治療をしない人が40%
と非常に多く、
特に、
30歳代では58%の人が受診や治療をしていないのだそうです、、。
国内の糖尿病の有病者数は950万人と推定されていますが、
医療機関で受診している数は620万人と推定され、
糖尿病でも受診していない人が330万人もいるのです。
まさか、あなたもその中の一人ではないことを願っていますが、、、
糖尿病の治療を中断する人が60%もいる
さらに問題は、糖尿病の治療を途中で中断してしまうことです。
厚生労働省の報告によると、
糖尿病患者の51万人が1年間に受診を中断している
と報告されています。
この調査は40歳以上の糖尿病患者を対象にしたものですから、
若い糖尿病患者ではさらに治療中断者が多いと推定されているのです。
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糖尿病の治療は早いほど簡単です
厚生労働省の調査では、糖尿病による死亡率は青森県が最悪だったのですが、
最も糖尿病による死亡率が低かったのは、
神奈川県の7.2人
で、青森県よりも人口10万人当たり10人も少ないのです。
神奈川県の人口はおよそ910万人ですからおよそ1,000人も少ないという計算になります。
神奈川県で糖尿病死亡率が低かった理由
神奈川県で糖尿病死亡率が低かった理由は、
糖尿病診療の地域連携の仕組みをつくり、
- 糖尿病の早期発見
- 糖尿病の早期治療
の対策をおこなってきたことが理由だといわれています。
[実は、アメリカコロラドに滞在中で、コチラは朝7時半です。
仕事があり、出掛けなければならないので、この続きは夕方(日本時間深夜)に書かせて貰います]
まとめ
自覚症状がないまま糖尿病が進行し、気付いたころには全身の血管がボロボロ、、、
そんな恐ろしいことにならないように、
やや血糖値が高いという状態から糖尿病対策を始めて下さい。
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