活性酸素は老化や病気の原因の90%を占めるといわれています。
もちろん、活性酸素は糖尿病の原因でもあるのです。
活性酸素はインスリン分泌細胞を攻撃しインスリンの産生を阻害します。
活性酸素はAGEの産生を促進し糖尿病合併症を引き起こします。
活性酸素は体をサビつかせる
活性酸素とは酸化力が非常に強い酸素で、体の細胞をサビつかせ酸化させます。
体をサビつかせるということはちょっとイメージできませんが、
リンゴをむいてそのままにしておくと黒くなりますよね。
これは、リンゴのポリフェノールが酵素の作用によって空気中の酸素と結び付いて酸化するからです。
体がサビつくということはこれと同じことで、活性酸素が体のいろんな細胞や組織と結びついて(酸化察せて)、機能を低下させてしまうことなのです。
活性酸素が増える原因
活性酸素は普通に生活していても体内で作られれます。
私達は生きていくためには呼吸によって空気から酸素を取り入れているのですが、呼吸によって取り入れた酸素のうちの約2%が活性酸素になるといわれています。
活性酸素は、酸化力が強いことから殺菌作用があり私達を細菌などの病原菌から守る働きもしており、適量であれば私達の体に害を与えることはないのですが、大量の活性酸素が体内に溜まると様々な病気の原因になり、癌の原因も活性酸素だといわれています。
活性酸素が増える原因は、
- 老化
- ストレス
- 紫外線
- 喫煙
- 過度の飲酒
- 大気汚染
- 食品添加物
- 過激な運動
などだといわれています。
活性酸素が原因の病気
体内で活性酸素が作られても、SODという酵素が活性酸素を除去してくれるのですが、SODの活性に追いつかない量の活性酸素が過剰に増えてしまうと、さまざまな疾病を引き起こすと考えられています。
- 癌
- 動脈硬化
- 脳血管障害
- 高血圧
- 糖尿病
- 高脂血症
- 肝臓病
- 白内障
- 老人性痴呆症
- 関節リウマチ
- アトピー性皮膚炎
- 皮膚のシミやシワ
など、多くの体のトラブルの原因になっているのです。
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活性酸素は糖尿病の原因
活性酸素と糖尿病は深く関わっていますが、その関係はまだ明確ではありません。
- 糖尿病の推移と血中過酸化脂質値が一致する
- SOD様作用食品を摂取すると血糖値が改善する
という臨床研究成績から、活性酸素や過酸化脂質が糖尿病に関与していることは間違いなく、また、糖尿病に深く関わっているAGEの産生にも活性酸素が関わっていることから活性酸素が糖尿病に深く関与していると推測されているのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病ならAGEの多い食品を避けてください
⇒ AGEは糖尿病の高血糖が原因です
活性酸素はインスリンの分泌を低下させる
食事によって上昇した血糖は膵臓から分泌されるインスリンによって組織に取り込まれ、食後数時間で食事前のレベルまで戻ります。
さらに、インスリンは余分なブドウ糖を中性脂肪に変えたり、細胞組織に送り込んだりするはたらきも担っており、インスリンのはたらきが悪くなった(インスリン抵抗性が高くなった)り、インスリンの分泌が少なくなったりするとると、高血糖の状態がつづき糖尿病になるのですが、活性酸素はインスリンを分泌する膵臓のβ-細胞を攻撃するのです。
- 活性酸素は膵臓のインスリン分泌細胞を攻撃
- インスリンの分泌が低下
- 血糖値が上昇
- 糖尿病
という過程を経て活性酸素は糖尿病の原因になっているというのが最近の研究成果で明らかになっています。
さらに、下記の図に示したように、
- AGEの産生増加
- 過酸化脂質の増加
- 活性酸素を除去するSODの不足
- 糖尿病の悪化
糖尿病悪化のスパイラルに入ってしまうのです。
糖尿病患者では活性酸素が多い
活性酸素についてもう少し勉強したい方は、、、
『成人病・ガン・老化は活性酸素が引き金だった―あなたをサビ(酸化)から守るための70の知識』(小学館)
糖尿病も活性酸素の仕業か?
という本があります。
この本は、防衛医科大学名誉教の酒井 豊氏が書かれた本です。
興味がある方は是非読んでいただきたいのですが、簡単に要約しますと、
- 熟年期になってかかる糖尿病は、インシュリンの分泌低下が原因なので早期発見すれば食事コントロールで防ぐことができる
- 熟年期におきる糖尿病について、活性酸素とのかかわりが大きい
そして、非常に興味深いことは、
■ 糖尿病の糖化蛋白は活性酸素の発生源!
糖尿病はもともと血中の糖の値が高いのが特徴で、こうした糖化蛋白が増加する傾向があるようです。
悪いことに糖化蛋白は活性酸素の発生源で、これがもとになって酸化がおこり、血管の障害につながるのではないかと考えられるようになってきました。■ 糖尿病患者の血中には過酸化脂質が多い
糖尿病の患者の血液の中には過酸化脂質が多く、こうした糖化蛋白と過酸化脂質の因果関係はまだ立証されていませんが、たいへん興味深い現象です。■ 血中には「SOD」や「ビタミンE」が少ない
糖尿病患者の血中にはSODやビタミンEが少ないことが観察さていて、こうした酸化防止物質が多く消費されていることを裏書きしています。
まとめれば、
- 糖尿病患者は、糖化蛋白の増加で、活性酸素や過酸化脂質の生産が促進される
- 活性酸素や過酸化脂質は血管や臓器を傷害する
- 活性酸素や過酸化脂質を除去するために、体内のSODが減少する
- SODの減少によってさらに活性酸素や過酸化脂質が血管や臓器を傷害する
ということなのです。
糖尿病の原因の活性酸素を減らすには
活性酸素は呼吸により体内に取り込んだ酸素が変化して発生します。
酸素を利用して生きていく以上、活性酸素の発生を避ける事はできませんが、過剰な活性酸素は体内の細胞を酸化させ、種々の疾患の原因となるのでできるだけ産生を少なくしなければなりません。
活性酸素が増える原因は、上にも書きましたように、
- 老化
- ストレス
- 紫外線
- 喫煙
- 過度の飲酒
- 大気汚染
- 食品添加物
- 過激な運動
ですが、なかなか防ぐことが難しいことばかりですね、、、。
活性酸素を除去する食品
そこで、重要なのが、活性酸素を取り除くことです。
通常は私達の体の中ではSODという酵素が余分な活性酸素を除去しているのです。
ですから、体内の活性酸素を減らすには、
- SODを活性化する
- 活性酸素を除去する食品を摂る
ということなのです。
栄養素としてビタミンA・C・Eこれは、ニンジンやホウレンソウなどの緑黄野菜、柑橘類、アーモンドや魚などです。以上の食品は抗酸化作用に優れていますので活性酸素の除去にはとても有効なのですが、意外なことに梅干しも非常に有効な食品なのです。
続きを読む ⇒ 梅干しは糖尿病を予防する
活性酸素は糖尿病の原因です
あなたは活性酸素対策をしていますか?
糖尿病の予防は何といっても炭水化物の摂りすぎを防ぐことです(詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限)。
そのためには、
- 朝食のパンを半分にする
- 夕食のご飯を半分にする
などの、炭水化物の制限が有効なのですが、
ご飯と一緒に梅干しを1個を食べてみたらいかがでしょうか
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