今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えします。
はじめに
糖尿病の原因となるメタボ。
メタボを知らない人はいないと思います。
- 俺メタボかな?
- お前メタボじゃない?
良くこんなことを言いますが、
メタボの基準を正しく知っていますか?
メタボの診断基準
メタボとはメタボリックシンドロームのこと。
メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)とは、
メタボリック(metabolic)は代謝、シンドローム(syndrome)は症候群のことで、
日本語では代謝症候群と訳されます。
(何でもかんでもカタカナ、英語にするのは嫌なんですけどね、、)
メタボになると、
- 糖尿病
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
を引き起こす危険性が高まるのですが、
メタボとは、
簡単にいえば「内臓脂肪が過剰に蓄積された状態」のことです。
内臓脂肪とは、
内臓、特に胃や腸などの臓器のまわりにつく脂肪のことですから、
メタボとは「お腹が大きい人」ということになります。
メタボの診断基準
ではどのくらいお腹が大きいとメタボなのかというと、
2005年に日本内科学会などの8つの医学系の学会が共同でメタボリックシンドロームの診断基準を策定しています。
詳しく見る ⇒ メタボリックシンドローム診断基準検討委員会
メタボの診断では、
- 内臓脂肪の蓄積
- 血圧
- 血糖値
- 血清脂質
を指標として決められます。
具体的には、
- ウエストのサイズが男性では85cm、女性では90cm以上
- 血圧、血糖値、脂質のうちの2つ以上が基準値以上
血圧 130mmHg以上
血糖値 空腹時血糖が≥ 110mg/dL以上
脂質 TGが150mg/dl以上、HDLコレステロールが40mg/dl以下
1と2の2つが揃えばメタボリックシンドロームと診断されます。
内臓の周りに溜まる内臓脂肪は、預金型脂肪ともいわれ体のエネルギーが不足した時には素早くエネルギーに変換される脂肪なのですが、
内臓脂肪が溜まると糖尿病になりやすく、さらに血圧も上がりやすくなってしまいます。
すなわち、メタボリックシンドロームとは高血圧など血管の病気を引き起こすリスクが高まっている状態のことで、当然、糖尿病のリスクも非常に高いのです。
皮下脂肪は、下腹部や腰まわり、お尻などの皮下に溜まる脂肪のことで、いったんたまると減りにくい脂肪で、女性では皮下脂肪が増える傾向があるのですが、
メタボは男性だけのものではないのです。
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メタボを解消する方法
メタボの診断基準の大きな1つは「内臓脂肪の蓄積」ですから、
内臓脂肪を減らす
ことです。
内臓脂肪は上にも書きましたように「預金型脂肪」ともいわれる脂肪ですから、
- 食べ過ぎ
- 運動不足
が内臓脂肪が溜まる大きな原因なのです。
食べ過ぎに気を付けながら、食べた分は運動して消費する
という、食事と運動をバランスよく組み合わせることが大切です。
食事では食べる量を減らすのではなく、
食事内容を見直して、
- 炭水化物を減らす
- 良質の蛋白質を摂る
ことに注意する必要があるのです。
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まとめ
「お腹の出た人」はメタボ!
これはまあ間違いではありませんがメタボにはキチンと診断基準があるのです。
メタボはお腹が出ているだけで病気ではないから大丈夫と思っていませんか。
メタボは病気ではありませんが、メタボはれっきとした病気の前兆なのです。
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