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    Categories: 糖尿病の治療薬食事で治す

インゲン豆は糖尿病の高血糖に良い

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

4月3日はインゲン豆の日ですが、

インゲン豆が糖尿病に良い!

って知っていますか?

インゲン豆には糖尿病治療薬の血糖低下薬と同じような、

血糖値を下げる働きがあるのです。

血糖値の高めのあなたにとっては重要な情報です。

さっそく、インゲン豆を食べてみませんか?

 

糖尿病に良いインゲン豆とは

4月3日はインゲン豆の日なのですが、1673(延宝元)年の4月3日は、中国からインゲン豆を日本に持ってきたといわれる隠元禅師が亡くなった日なんだそうです。

隠元禅師は中国の福建省で生まれた方ですが、長崎の興福寺に招かれて来日し、その際、インゲン豆を禅の精進料理の食材として普及させたのだそうなのです。

 

「インゲン」と聞くと、天ぷらにしたり、塩茹でにしておひたしにしたり、

あるいはバター炒めでステーキの添え物にしたりする「サヤインゲン」を思い浮かべますが、

インゲンには、

  • 若い鞘を食べる種類と
  • 成熟した種を食べる種類

があります。

 

インゲンは日本産ではなかったんですね、、、

 

原産とは、中南米で16世紀頃に欧州を経て中国に伝わり、17世紀に隠元禅師が日本に持ってきたのだそうです。

 隠元禅師=インゲン

ということなのですね、、、、。

 

豆を食べる種類には、金時豆(赤インゲン)、うずら豆および虎豆(ふ入り)、大福豆(白インゲン)などがあり、うずら豆といわれるピントビーンズは主に輸入品だそうです。

 

 

インゲン豆は安価、低脂肪、高蛋白で非常に優れた食材で、世界中で主食や主要蛋白源として食べられ、特にラテンアメリカ諸国の重要な蛋白源になっています。

乾燥重量の2割が蛋白質で、アミノ酸スコアは100でアミノ酸組成のバランスも良いのですが、

特に必須アミノ酸であるリシンを豊富に含み、リシンが不足している主要3大穀物(小麦、トウモロコシ、米)との食べ合わせが大変良いのです。

 


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インゲン豆は糖尿病に良い

これだけでも勉強になったでしょう、、、

でも、重要なのはこれからです。

インゲン豆には、

血糖値の上昇を抑制する効果があるα-グルコシダーゼ阻害作用

あるのです。

 

インゲン豆(特に白インゲン豆)には、血糖値の上昇を抑制する効果がある成分が含まれています。

この成分は、「ファセオラミン」と言われるのですが、米国ニュージャージー州のファーマケム・ラボラトリーズ社が登録商標していますので、勝手には使えないようで、

「白インゲン豆の抽出物」

「白インゲン豆のエキス」

などと表現されています。

 

この、「白インゲン豆のエキス」には、α-グルコシダーゼを阻害する作用があるのです。

また、

  1. 糖尿病での血糖コントロールの改善(食後過血糖改善)作用
  2. 脂質異常症(高中性脂肪血症)の改善作用
  3. 抗肥満作用

などの作用もあり、サプリメントとしても販売されていますね。

 

α-グルコシダーゼ阻害作用とは

食事で炭水化物を摂取すると、唾液や小腸の消化酵素であるαアミラーゼによって、二糖類に分解され、さらに小腸粘膜上皮細胞の二糖類分解酵素(α-グルコシダーゼ)により単糖類にまで分解されて血液中に吸収されます。

 

α-グルコシダーゼ阻害作用(α-GI)は、この二糖類の分解酵素であるα-グルコシダーゼの作用を阻害するため、糖の分解や吸収を遅らせ、食後の血糖値の上昇を抑えることが出来るのです。

 

α-グルコシダーゼ阻害薬

α-グルコシダーゼを阻害すると食後の急激な血糖値の上昇を抑えることが出来ることから、糖尿病治療薬にもなっています。

糖尿病と診断されたらこの薬を処方されるはずです。

α-グルコシダーゼを阻害薬は、腸からの炭水化物の消化吸収を遅らせることにより、血糖値の急激な上昇を抑えますから、

インスリン分泌をも抑え、膵臓に負担をかけることもなく、血糖値の上昇を抑えることから合併症の予防にもつながるのです。

 

商品名 一般名 販売会社
グルコバイ アカルボース バイエル
ベイスン ブグリボース 武田薬品
セイブル ミグリトール 三和

 

この薬を服用されている方はご存じでしょうが、 α-グルコシダーゼ阻害薬が効果を発揮するためには、薬は小腸内で糖類と一緒に存在する必要があるので食事の直前に服用する必要があります。

食前に飲み忘れたら、食事中でもかまいませんが、食後では効果がありません。

インゲン豆には血糖低下薬と同じ作用がある

 


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インゲン豆の食べ方

糖尿病の血糖値にも良い白インゲン豆ですが、生で食べたらダメですよ!、いないとは思いますが、、。

白インゲン豆には、レクチンという蛋白質が含まれており、生で食べると激しい下痢や嘔吐などの副作用がでます。

レクチンの下痢や吐き気などの毒性は、加熱すれば消えます。

数年前になるのですが、テレビのダイエット番組を見て、加熱不充分な白インゲン豆を食べた方が下痢と嘔吐で入院する事態が起きたことがニュースになりました。

白インゲン豆は十分に水に浸してから煮沸状態で10分以上煮る必要があります。

私の好きなチリビーンズ

日本では余り目にしないのですが、アメリカでは豆の煮込み料理が非常にポピュラーです。

映画のカウボーイでは焚き火の周りで良く煮豆を食べるシーンがありますよね、、、

私が好きなのはこの、チリビーンスです。

大きな鍋で、沢山煮て、、、

トッピングに、グリーンオニオン(青ネギ)、オニオン、サワークリーム、チーズなどをのせて、、、

クラッカーを砕いて乗せたりして、、、

ああ、、たまりませんね。

スープと言うより、豆と牛挽き肉などのごった煮ですから、これだけでお腹がいっぱいになってしまいます。

 

豆類を毎日食べよう

カナダノトロント大学の研究チームは、豆類を毎日食べると、2型糖尿病患者の血糖値が改善することを報告しています。

食物繊維の豊富な豆類を食べることによって、血糖値や総コレステロール、中性脂肪の低下も期待できるというのです。

糖尿病患者の食事療法では、食後血糖値の上昇度を示す指標であるグリセミック・インデックス(GI)値が重要であることは以前にもお話ししましたよね。

 

  詳しく見る >>> 糖尿病の血糖値は食事のGI値の影響が大きい

 

GI値の低い食品を摂ることは糖尿病患者の血糖値コントロールに有効なのですが、豆類は食物繊維が多く、効果的に食物繊維を摂取でき、GI値の低い食材なのです。

 

インゲン豆にはサツマイモの約3倍もの食物繊維が含まれていますし、

インゲン豆を煮て食べるということはレジスタントスターチ(難消化性デンプン)も増え、

毎日の食事で豆類を食べることは糖尿病の治療や予防につながるとトロント大学のデービッド ジェンキンズ博士は指摘しているのです。

詳しく見る >>> レジスタントスターチで血糖値が下がる

 

血糖値が気になるなら積極的に豆類、特にインゲン豆を摂ってください

 

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