今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
今から5年ほど前になるのですが “NHKのためしてガッテン”が「酒粕の効能」をテーマに放送したところ大反響を呼びスーパーなどの店頭から酒粕が消えたということがありました。
さらに、一昨年にも「酒かすパワー大全開!」が放送され、「マシュマロの粕漬け」が今でもSNSで話題になっているます。
酒粕は文字どうり日本酒を造った後のカスですが、古来から栄養ある食材として親しまれてきました。
酒粕で作った甘酒は「飲む点滴」といわれて暑い夏のスタミナ源とされていますが、
注目されているのは酒粕のレジスタントプロテインなのです。
レジスタントプロテインは、現代人に不足しがちな食物繊維で、
- 肥満予防
- 糖尿病予防
- 高血圧予防
- 美肌作用
などに注目されているのです。
レジスタントプロテインとは
日本食品標準成分表によると酒粕には、
- 蛋白質
- 脂質
- ペプチド
- アミノ酸
- ビタミン
- 酵母
などの多くの成分を含み、栄養素に富んだ食品としての価値が見直されてきているのですが、
注目されているのは酒粕のレジスタントプロテインなのです。
レジスタントプロテイン(resistantprotein)というのは、日本語で言えば難消化性蛋白質のことで、体内の消化酵素で消化されにくい食物繊維様の蛋白質のことです。
このブログを読んでくださっている方なら、レジスタントスターチ、すなわち難消化性炭水化物のことはご存じでしょうが、その蛋白質のバージョンなのです。
レジスタントスターチの効果については既にご紹介したように、血糖値の高い人におすすめなのすが、
詳しく読む ⇒ 血糖値が高いならジスタントスターチがおすすめ
レジスタントスターチやレジスタントプロテインなどのように、食物繊維を多く含んだ食品を多く摂取する人では、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 動脈硬化
- 高血圧
- 高脂血症
- 糖尿病
などの疾病にかかりにくいことが多くの疫学調査で確認されているのです。
レジスタントプロテインは蛋白質でありながら食物繊維様の生理機能を示す食品成分でなのです。
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レジスタントプロテインは体に良い
蛋白質は腸内の消化酵素によってアミノ酸に分解され小腸管から吸収されるるのですが、
レジスタントプロテインは消化酵素によって分解されにくいため栄養源として吸収されにくいのですが、
レジスタントプロテインはさまざまな機能を持っている食品なのです。
レジスタントプロテインの働きは、
- コレステロール低下作用
- 肥満抑制作用
- 生活習慣病予防作用
など健康維持に有効な作用があることが報告されています。
レジスタントプロテインを含む食品
レジスタントプロテインを含む食品としては、
- 凍り豆腐・高野豆腐
- 蕎麦(そば)
- 酒粕(さけかす)
が挙げられます。
広島大学の研究ループは、
消化管で作用する疾病予防成分に関する栄養学的研究
により、平成24年度の日本栄養食糧学会学会賞を受賞していますが、
研究ループは、
蕎麦、大豆、酒粕などに含まれるレジスタントプロテインにさまざまな疾病予防作用があることを明らかにし、その作用メカニズムについて解明しています。
詳しく読む ⇒ コチラ
煮しめなどにつかわれる日本人にとっては古くから馴染み深い食材の一つである凍り豆腐や高野豆腐は血糖値が高い人にはおすすめの食品であることはすでにお知らせしましたが、
凍り豆腐や高野豆腐は製造過程で豆腐の蛋白質が変性してレジスタントプロテインに変わり、脂質とくっつきやすい性質になったことから脂質と結合して体外へ排泄する作用があり、脂質の吸収を抑えるのです。
高野豆腐で有名な旭松食品は血糖値が高い人の良い食品であるとの研究成果を公表しています。
詳しく読む ⇒ 高野豆腐は血糖値が高い人に良い
蕎麦についても、
血中の総コレステロール値を低減することが確認されていますが、レジスタントプロテインが中性ステロールを包み込み糞中への排泄を促進させてコレステロール低下に働いていると考えられているのです。
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酒粕のレジスタントプロテインは健康に良い
酒粕のレジスタントブロテインは米の蛋白質であるブロラミンに由来するものですが、
酒粕レジスタントプロテインにも、
- コレステロール低下作用
- 肥満抑制作用
などの健康効果が確認されています。
兵庫県バイオ技術研究会(ヤヱガキ醗酵技研)の 渡辺 敏郎氏は、
という研究論文を発表しています。
これによると、
市販の酒粕にも、
- 脂質代謝改善効果
- 胆石形成抑制効果
- 肥満抑制効果
- 腸内環境改善効果
のあることが確認されたとのことです。
酒粕のレジスタントプロテインはサプリメントが便利
酒粕は一般的に、
- 板粕 : 搾ったままの平たい形を切り揃えた酒粕
- 練り粕 : 酒粕に水や焼酎を加えて寝かせてた酒粕
などがあり、
- 酒粕漬けの床
- 甘酒
- 粕汁
などに使われますが、
上に紹介したような最近の研究により、酒粕50gを毎日食べることによって健康効果を期待できることが明らかになっています。
スーパなどで見かける練り粕の50gとは大さじで山盛りです。
酒粕はアルコールを含んでいる
酒粕には、通常6〜8%程度のアルコール含んでいます。
酒粕には、
- アルコールに弱い方
- 子供
- 車の運転をする人
は注意するようにとの記載があります。
6〜8%のアルコール濃度といえばビールと同じぐらいのアルコール度数で、練り粕200gにはビール350ml缶と同じくらいのアルコール量が含まれる計算になります。
すから、
子どもやお酒に弱い人が食べる場合は、加熱して十分にアルコールを飛ばす必要があり、5分程度沸騰させてください。
しかし、毎日酒粕50gの量は結構ありますので毎日酒粕50gを摂るとなると結構大変ですね、、。
そんなときには、
サプリメントタイプの酒粕の錠剤がおすすめです。
和(なごみ)の酒粕は、140年以上歴史がある愛知県の老舗酒蔵の酒粕を使用 し
- レジスタンスプロテインを従来の60倍配合
- 5粒に酒粕50gに相当するレジスタントプロテインを含有
- 余分な添加物を含まない
という特徴がある酒粕の錠剤です。
詳しく見る ⇒ 和の酒粕
いかがですか?
- 酒粕
- 蕎麦
- 高野豆腐
などにはレジスタントプロテインがたくさん含まれ、
- 肥満の抑制効果
- 生活習慣病の予防効果
- 美容効果
などの健康効果が期待できるのです。
- ダイエットしたい
- 血糖値が気になる
- 便秘を解消したい
というのであればレジスタントプロテインを試してみてはいかがでしょうか。
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