今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
長州小力の病気入院は糖尿病性腎症らしいのです。
糖尿病の食事療法を随分頑張ったようだが、続かなかったのだろうか、、、。
それにしても糖尿病性腎症とは、、、
長州小力は糖尿病
長州小力は現在42歳。
糖尿病が見つかったのは35歳だから、7年前。
糖尿病だと分かったのは、2007年7月31日放送のテレビ番組。
[本当は怖い家庭の医学]のなかの「メディカル・ホラー・チェック」。
番組を見た方はご存じだろうが、メディカル・ホラー・チェックとは、
その週の病気のテーマ毎に、スタジオに呼んだゲストに予めその病気の問診や検査を受けてもらい、その検査結果をもとに、その病気にかかる危険度の低いゲストからランキング形式で発表し、
最も危ないゲストは「レッドゾーン」と診断され、VIP患者席に座らされて医師からの診察を受ける、、、
という進行で進む番組なのです。
長州小力は、
長州小力は、「これから10年間で心筋梗塞を起こす危険性が高い人」に選ばれ、
いつ心筋梗塞を起こしてもおかしくない危険な状態と診断された。
その時の検査結果は、
検査項目 | 正常値 | 長州小力 |
LDLコレステロール | 132以下 | 202 |
HDLコレステロール | 40以上 | 38 |
血糖値 | 109以下 | 112 |
中性脂肪 | 149以下 | 396 |
これらの数値から長州小力は完全に「メタボリックシンドローム」。
番組に出演した医師は、事の重大さに気づいていない長州小力を憂慮し、番組がおわってから長州小力を訪ねて、
「このまま行くと危ない」、「いつ心筋梗塞や脳梗塞が起きても不思議はない」
と体質改善を図るように説得したのだといいます。
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長州小力の体質改善プログラム
メタボリックシンドロームの治療薬は無い。
「食事療法」と「運動療法」だけ。
医師達は、今すぐ「食生活と運動不足を改善するように警告」したのだそうだが、独身で不規則な生活をおくっている長州小力が、
自分ひとりで生活改善をすることは困難と、順天堂病院の専門スタッフを集結させて、血液検査の数値を改善する特別プログラムを考案して提示したんだそうです。
1週間で血液検査結果を改善する「教育入院プロジェクト」
それまで、長州小力は、1日3,800kcalものカロリーを摂取し、喫煙本数40本、不規則な生活、運動不足、、、、 全くメタボな生活だったらしい。
そこで、
- 摂取エネルギーは1日1,400kcal」
(これは健康成人男性の1日に必要な消費エネルギーの1/2)
- 1日1万歩歩く!
(消費エネルギーは約300kcal) - 栄養士が1日3食x7日=21食の献立を考案
(本来は入院食だが自宅で自炊し出来るように考案)
こうして、長州小力の体質改善プロジェクトがスタート。
毎朝採血を行い1日毎に血液値の変化をチェックして、1週間でどれだけ改善できるかを追跡したのだそうなのです。
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長州小力の体質改善の食事メニュー
どのような食事メニューなのか我々も非常に気になるところなので、ネットを検索して調べてみました。
1日目:朝食(472kcal)
胚芽米、小松菜としめじの味噌汁、温泉卵もずくあん、
わかめとおかかの和え物、フルーツヨーグルト(ブルベリー)
・ ご飯をビタミンEが多く含まれる胚芽米にすることで悪玉コレステロールを下げる
・ 簡単に作れる料理にて市販の材料だけで作れる手軽さが長く続けられるコツ
・ 味噌汁などで野菜をたくさん食べ、食物繊維を増やし動脈硬化を防止
1日目:昼食(480kcal)
胚芽米、豚しゃぶ、サワー漬け、すいか
・食べる順番は、野菜、おかず、ご飯、すいか、と食物繊維の多い順に
・野菜類から食べると食後血糖値の急激な上昇を抑えられる
運動療法
午後7時から1万歩ウォーキング
・歩調は散歩のようなスローペース
・休みながら1万歩を1時間50分(通常歩行では約20分)
2日目:昼食(528kcal)
サンドイッチ(ライ麦パン)、海藻サラダ、バナナ、低脂肪牛乳
・ライ麦パンはパンの中で一番食物繊維を多く含み血糖値を上げにい
・海藻は食物繊維を豊富に含んでいて満腹感があり血糖値も上げにくい
3日目:朝食
胚芽米、椎茸の網焼き、チキンの香草焼き、さやいんげんとにんじんのピーナツ和え、いちじく、低脂肪牛乳
・1日30品目以上の食材を使用することで栄養のバランスがとれる
4日目:朝食
チーズサンド(らい麦パン)、カボチャのサラダ、キャベツのレモン和え
・ドイッチのジャムは代用甘味料を使ったジャムを使用
・代用甘味料は小腸内で消化吸収されず血糖値を上昇させにくい
・サラダにはコレステロールを下げるアーモンドを散らす
特に特別な食材はないですね、、、
しかし、4,000kcalを摂り、夜食に牛丼を食べていたという長州小力にとっては凄く過酷な1週間だったことでしょう。
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長州小力は体質改善に成功
1週間後の血液検査の結果は、
検査項目 | 正常値 | 長州小力 | 改善後 |
LDLコレステロール | 132以下 | 202 | 231 |
HDLコレステロール | 40以上 | 38 | 35 |
血糖値 | 109以下 | 112 | 85 |
中性脂肪 | 149以下 | 396 | 100 |
医師の診断結果は、
メタボリックシンドロームからは脱却できた
という結果だったのです。
血糖値や中性脂肪は劇的に低下。
LDL、HDLコレステロールは1週間では無理で、食事療法や運動療法を2~3ヵ月続けて行う必要があるとの診断だったのです。
今後の注意点としては、外食やお弁当を食べる機会が多いときには野菜を意識的に摂ることが大切だとのコメントでした。
しかし、たった1週間で血糖値も中性脂肪も劇的に下がるのですね、、、、
食生活改善は継続しなければ意味がない
周りの薦めや協力もあって、1週間の体質改善プログラムに成功し、メタボからの脱却に成功した長州小力だったのですが、その後は再び逆戻りのようで、、、
2013年9月29日のTBS「駆け込みドクター」では長州小力の私生活VTRが放送され、
・ 起きているときはカップラーメン、おにぎりなどとずっと食べ物を口に
・ 食べ終わるとすぐに寝る
・ 仲間と焼肉を食べにいってもシメに牛丼を購入し帰宅後食べてい
・ 食べている途中で睡魔に耐え切れず食べながら寝入った
というとんでもない生活内容を披露。
血液検査内容も、「番組始まって以来の最悪の結果」と森田医師が驚く結果。
- AST76
- ALT 82
- γ-GTP 104
- TTT 9.6
- 血中リスク コレステロール 318
- 中性脂肪 263
- LDLコレステロール 254
- 血糖値 251
- HbAlc11.8
- 白血球値 137.9
ととんでもない数字の羅列、、、、
医師団からは、
- 両足どっぷり糖尿病
- 入院してすぐに治療するレベル
- 脅しでも何でもなく入院し他方がいい
さらに、2020年の東京オリンピック見れないかも との余命宣告も!
宣告された病名は、
- 逆流食道炎
- 脂肪肝
- 脂質異常症
- 糖尿病
と4つで、
夕食時に眠くなってしまうのは、『糖尿病意識障害』で高血糖状態が長期間続くとみられる昏睡状態なのだそうだ、、、
長州小力も真顔になり、絶句!!
「悪いだろうなと思ったんですけど予想を超えていました、、」
しかし、その後の療養も続かなかったようで、、、
2014年3月
血糖値やHbA1cは正常な値に戻ったが、糖尿病合併症を起こしていたことが判明。
長州小力が起こしていた合併症は糖尿病性腎症で腎臓の機能が低下している状態、検査で尿中アルブミンの数値が高くなっていた。尿中アルブミンの正常値は30だが、長州小力の数値は612。300以上で腎不全一歩手前で、長州小力の数値は人工透析を開始するレベル。
ということで、昨年秋から人工透析に入ったらしい、、、
糖尿病は頑張って改善していたようなのですが、糖尿病性腎症の合併症を起こしていたのですね、とてもショックを受けたようでした、、、
もう少し早く対策を講じていれば、、と悔いが残ります。
悲しいが、我々にいろんなことを教えてくれました。
何とか、頑張って復帰して欲しいものです。
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