今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
北里大学病院の糖尿病センター長・山田 悟医師は糖質制限食を薦めています。
糖質制限食は糖尿病食事療法でもっとも有効な食事療法です。
糖質制限と聞くと、
- 炭水化物は全く食べてはいけない
- 主食は食べてはいけない
などと思っていませんか?
これは糖質制限の誤解です。
血糖値が気になるのであれば、正しい糖質制限食について勉強してみませんか、、、
山田悟医師は糖質制限食の推進派
日本における糖質制限食の初めての提唱者は江部医師だといわれていますが、北里大学北里研究所病院・糖尿病センター長の山田悟医師も、糖質制限食の推進派の1人です。
2012年には東洋経済新報社 から、
糖質制限食のススメ -その医学的根拠と指針-
を出版しています。
この本では、糖質制限が糖尿病の食事療法として効果がある医学的根拠を紹介し、“糖質ゼロ”などな過度な糖質制限ではなく、“ゆるい糖質制限”を薦めています。
読者の反響は、
個人的にも江部先生の主食をやめると健康になる ー 糖質制限食で体質が変わる!を読んで、ゆるゆるではあるが糖質制限食にチャレンジしているのだが、江部先生のブログ記事で本書刊行を知り手にとってみた。
わかりやすさから言えば、上記の江部先生の著書の方が格段にいいのだが、やはり本書はややもすると疑いの眼で見られている感もある糖質制限食に「北里研究所」というお墨付きを与えたことが大きいのではないだろうか?
私自身は糖尿病ではないのだが、糖質制限食を実施すると直ちに体調がよくなる感じがしているので、何らかの良い効果があることは間違いないと思っている。しかし、内科医の方とかにお尋ねしても意外に糖質制限食についてはご存知無い方が多いようだ。
本書を契機に、糖質制限食が更に知られることになることを期待したい。
主人は、30代で糖尿病になり、まだ、40代後半です。私は必死に食事指導も受け、カロリー制限食を作ってきました。ところが、年々、確実に数値が悪化していき、とうとうヘモグロビンA1cが9.9に!低血糖の症状が、出ることも増え、仕事にも、支障をきたすこともありました。
栄養士の先生に直接、自分の作っている献立を書いたノートを持って、相談に行ったりもしていました。ところが、そのとき言われた言葉が、「奥様は、もう頑張らなくて言いですよ。糖尿病っていうのは、年とともに、悪くなってしまうので、仕方ないんですよ。いいお薬もあるし、薬や注射で、コントロールしていけば、いいんですよ」と言われたのです。
今まで、悪くならないように、必死に食事作りをしてきたのに、糖尿病の治療って、なんなんだろうと、悲しい気持ちでいっぱいになりました。
そんなときに、この本に出会いました。糖質制限に対しては、主治医は危険!の一点張りだったのですが、この本を読んで、ただただ、糖質制限のすばらしさを知ることができました。早速、山田医師監修の料理本も購入し、実践しました。まるで、夢をみているようなほど、主人の血糖値の数値が変わりました。(測定器を使っていますので)どうか、糖尿病の方々や家族の方に読んでほしいです。そして、一日も早く、糖質制限が糖尿病の治療として、ガイドラインができることを、願っています。
など非常に好感を持って受け入れられています。
一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立
2013年11月14日の11月14日の「世界糖尿病デー」には、
1食当たり20〜40gの糖質摂取を目標とした「低糖質食」の普及
を目指して、
一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立
して、山田医師は無報酬で代表理事を務めています。
詳しく見る ⇒ 食・楽・健康協会
2013年11月22日に東京都目黒区のウェスティンホテル東京で開かれた設立説明会では江崎グリコ、キリン、ローソンなどの支援企業の低糖質食品の試食や、山田医師の提案によりウェスティンホテルホテルの総料理長が開発した低糖質メニューやロシュの簡易血糖測定体験なども行われた。
食楽健康協会の趣旨は、「おいしく、楽しく食べて、健康に」をテーマに掲げ、無理の無い“ゆるい糖質制限”を薦めているのです。
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糖尿病の食事療法は糖質制限が最適
日本を含め世界の糖尿病や各種の医学会では糖尿病の食事療法が議論されてきました。
米国糖尿病学会では糖質制限食をも推奨
米国でも長い間、カロリー制限食が推奨されてきましたが、2013年に、米国糖尿病学会は糖尿病治療における食事療法に関するガイドラインを改訂し、糖質制限食を含めた複数の食事療法を推奨しています。
米国糖尿病学会は2013年10月9日に下記の医学誌「Diabetes Care」に「Nutrition Therapy Recommendations」として発表しましたが、前回の2008年から5年をかけて、最新の科学的なエビデンスに基づいて策定されたのです。
Nutrition therapy recommendations for the management of adults with diabetes.
Diabetes Care. 2013 Nov;36(11):3821-42
There is no standard meal plan or eating pattern that works universally for all people with diabetes. In order to be effective, nutrition therapy should be individualized for each patient/client based on his or her individual health goals; personal and cultural preferences; health literacy and numeracy; access to healthful choices; and readiness, willingness, and ability to change. Nutrition interventions should emphasize a variety of minimally processed nutrient dense foods in appropriate portion sizes as part of a healthful eating pattern and provide the individual with diabetes with practical tools for day-to-day food plan and behavior change that can be maintained over the long term.
改訂されたガイドラインでは、
- 個人の好み、文化背景、生活習慣、治療目標など、糖尿病患者の背景はさまざまなので、個々の患者に合わせて食事指導を行うべき
- すべてにフィットするもの(One Size Fits All)はない
として、各患者に合った食事療法の選択肢を提示しています。
具体的には、
- 糖尿病患者に理想的な炭水化物の摂取量に関しては確証がない
- 糖質の摂取量は各患者の生活スタイルに合わせた指導する
- 脂質、炭水化物、塩分の過剰な摂取は良くない
- 炭水化物は砂糖や果糖などを少なく野菜、全粒粉、野菜、大豆類、豆類、乳製品など多様の食品から摂取する
- 過体重や肥満の患者では摂取カロリーの調整で減量できるので食事や運動を含めた生活スタイル全般を見直す
- 理想的な脂質の摂取量に関しては確証がないが、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸不飽和脂肪酸を多く摂取
- ビタミンやミネラルなどのサプリメントについては有益という根拠がない
として、
- 糖質制限食
- 地中海食
- ベジタリアン食
- 低脂質食
- DASH(Dietary Approache to Stop Hypertension)食
米国国立衛生研究所により開発された高血圧予防・改善の食事療法
を薦めています。
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日本糖尿病学会ではカロリー制限
米国糖尿病学会では以前のカロリー制限食を改め、糖質制限食をも推奨しているのですが、日本糖尿病学会では依然としてカロリー制限食を推奨しています。
日本糖尿病学会の食事療法
- 適正なエネルギー量の摂取
- 1日3食を食べる
- 栄養のバランスを良く
炭水化物を50~60%
蛋白質は20%以下 を目安と
を推奨しています。
糖質制限食に関しては、
- 糖質を極端に制限した食事療法については「現時点では薦められない」との見解
- 極端な糖質制限による食事法は「長期的な食事療法の安全性に関するエビデンス(根拠)が不足」と指摘
- 自己流で炭水化物を制限している人もいるが、これまで国内での研究はほとんどなく、長期的な検証が必要
などとの見解を示しているのです。
血糖値を上げるのは糖質だけ
日本糖尿病学会は、米国糖尿病学会も推奨している糖質制限食を、
「長期的な食事療法の安全性に関するエビデンス(根拠)が不足」
しているのですが、
糖尿病で一番抑えなければならないのは、「食後高血糖」なのですが、
血糖値を上げるのは糖質(炭水化物)だけ
なのです。
ご飯を食べると血糖値が上がりますが、焼き肉を食べても血糖値は全く上がりません。
カロリー制限をすれば肥満を抑制出来るかも知れませんが、血糖値を上げるのは糖質(炭水化物)だけなのです。
詳しく見る ⇒ 糖質制限で糖尿病の血糖値下がる?
糖質の摂取量を減らさなければ血糖値は上がらないのです。
糖質制限食は注目の的
Amazonの糖尿病関連の本で売れ行き上位を検索してみました、、、
なんと、上位10位のうち、9冊は糖質制限食関連の本でした。
ゆるい糖質制限食とは
山田悟医師は、2015年6月に、
Dr.山田のゆるい糖質制限 -医学的根拠と実践方法-
糖質制限の有効性、安全性を示すエビデンスは整っている
というDVDを出版しました。
収録内容は、
- いま、糖質制限食が必要です
- すでに効果と安全性は認められています
- 日本糖尿病学会は昔から認めています
- 三大栄養素比率にこだわる必要はありません
- 糖質制限は批判されるべきものではありません
- 糖質制限はこうして実践できます
という内容で、収録時間101分、価格7,500円 +税です。
興味深い内容なのですが、
糖尿病食事療法の新たな選択肢として脚光を浴びる糖質制限。まだ一部には、腎機能への悪影響などを危惧する懐疑的な意見があるのも事実です。この番組では北里大学北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生が最新のエビデンスを科学的に分析し、糖質制限に対するさまざまな危惧を払拭。さらに、実際の治療に取り入れる際のポイント、成功に導くテクニックも公開します。自信を持って糖質制限を勧められる知識とノウハウを詰め込みました!
と、ちょっと専門的過ぎるかも知れません。
このDVDは医療関係者に糖質制限食を普及することを目的にしたDVDのようです。
ゴメンなさい!
私もまだこのDVDは見ていませんので、詳しいことをお伝えすることができませんので、近々、入手して詳しくお伝えしたいと思います。
糖質制限食の提唱者である江部医師も3種類の糖質制限食の方法を提唱していますので、それから選ぶことも可能です。
詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方
糖質制限食を主体とした食事療法を指導してくれる指導教本はたくさんありますので、まずはそれらに沿ってマネをしながら始めるのが無難です。
糖尿病の食事療法は、
- 習うより慣れろ
が成功の秘訣です。
それには、あなたに合った教本にしたがって3週間ほど続ければ、考えなくてもできるように身につくのです。
どれがあなたに合っているのか、、、
少し検討してみたらいかがでしょうか、
糖尿病の食事療法は難しくはありません。
糖尿病の食事療法は習慣で、習うより慣れろです。
最初は多少辛いかも知れませんが、ご飯、パン、麺類を減らし、玄米食、全粒粉パンに切り替え、その他の肉や魚は食べ放題です。
詳しく見る ⇒ 糖尿病でお薦めの食事法
糖尿病の食事療法は病人食ではありません、健康食、長寿食なのです。
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