今日もご覧になっていただきありがとうございます
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
5月末に開かれた第62回日本糖尿病学会で学会長である秋田大学の山田祐一郎教授が、
「糖尿病の根治療法開発に期待」という基調講演をしました。
根治とは病気などがなどが根本から完全に治ることですが、
現在の糖尿病治療薬では糖尿病を完全に治せないということなのでしょうか?
糖尿病治療薬では糖尿病は根治できないのか?
日本糖尿病学会が糖尿病治療のガイドラインに記載している、
糖尿病の治療方針は、
- 血糖、血圧、脂質、体重などのコントロール
- 合併症の発症や進展を予防する
- 患者の寿命の延伸を図る
という三大目的です。
一般的な病気における治療では、
- 症状を改善する
- 病気を治す
ということで、
薬などが不要な状態に戻すことです。
しかし、
日本糖尿病学会が述べる糖尿病の治療では、
血糖をコントロールして糖尿病合併症の発症を予防する
ことが治療の目的なのです。
現在の糖尿病治療薬では、糖尿病は完全に治せいということなのでしょうか?
Sponsored Link
糖尿病の根治療法開発に期待
5月末に開かれた第62回日本糖尿病学会で学会長である秋田大学の山田祐一郎教授が、
「糖尿病の根治療法開発に期待」という基調講演をしました。
山田祐一郎会長は、
糖尿病合併症の発症や進展を防ぐためには、
- 食事療法
- 運動療法
- 薬物療法
という三大治療法によって、合併症のリスクを低減する必要があるが、
糖尿病の根治療法開発に挑戦しよう
と訴えたのです。
現在の糖尿病の治療薬は、
薬の作用 | 薬の種類 | 作用部位 |
インスリンの分泌促進
|
インクレチン薬 | 小腸 |
SU薬 | 膵臓 | |
グリ二ド薬 | 膵臓 | |
インスリンの効果促進 | グビアナイド薬 | 肝臓、小腸 |
チアゾリン薬 | 肝臓、筋肉 | |
食後血糖の抑制 | α-グリコシダーゼ阻害薬 | 小腸 |
SGLT2阻害薬 | 腎臓 |
とに分けられ、
作用機作は、
- 糖吸収抑制
- 糖排泄の促進
- インスリン分泌と効果の促進
に分類されるのです。
しかし、
インクレチンともいわれるGIPやGLP-1には、
インスリン分泌を促進するだけでなく、
糖尿病の成因であるインスリン抵抗性の改善にも有効の可能性があり、
さらには、
インスリンを分泌するβ細胞を増やす可能性も期待できる
というのです。
山田祐一郎会長は、
現在の三大治療の1つである薬物療法を発展させるのか、
新しい4つ目の治療法として発展させるかはまだ不明だとしながら、
新たな糖尿病治療法の開発のチャレンジに「DM4.0」と名付けようと呼びかけたのです。
Sponsored Link
食事療法で糖尿病が根治できるのか?
糖尿病の三大治療法とは、
- 食事療法
- 運動療法
- 薬物療法
であり、
食事療法と運動療法で血糖コントロールができないときには薬物療法をおこなうというのが基本的な治療方針なのです。
しかしながら、あなたも含めて、
食事療法や運動療法は糖尿病の治療法ではない
と考えている人が多いのです。
現在の糖尿病の治療薬は、
高血圧の治療薬などと同じように、代償療法薬といえるのです。
高血圧の治療薬を飲めば血圧は下がります。
糖尿病の治療薬を飲めば血糖が下がります。
高血圧の治療薬を止めれば血圧は上がります。
糖尿病の治療薬を止めれば血糖は、、、、、。
このサイトでもご紹介したように、
経済学者の森永卓郎さんはインスリン注射をするほどの重度の糖尿病でしたが、
ライザップの食事療法と運動療法をおこない、今では糖尿病の治療薬も必要ないほどに完治しています。
詳しく見る ⇒ 森永卓郎さんの糖尿病はライザップの糖質制限で改善
寄生虫学者の藤田紘一郎氏も重度の糖尿病でしたが、
糖質制限で糖尿病を完治させたことは有名な話です。
まとめ
糖尿病治療薬を服用すれば血糖は下がりますが、
糖尿病治療薬を服用を止めれば血糖は再び上がってしまうのです。
糖尿病治療薬を服用しなくても血糖が上がらなくなるような糖尿病治療薬もいずれは開発されるでしょう。
糖尿病の治療を途中で中断すると大変なことになるので、自己判断で服薬を中止することは厳禁ですが、
食事療法と運動療法が糖尿病治療の基本だということを忘れないでください。
関連記事(一部広告を含む)