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マグネシウム不足は糖尿病のリスクファクター

マグネシウムは私たちの体にはなくてはならない必須ミネラルですが、

マグネシウム不足は糖尿病のリスクファクターです。

マグネシウム不足はインスリン抵抗性を増大させ高血糖を招きます。

 

マグネシウム不足で糖尿病やメタボリックシンドロームに、、

マグネシウム(Mg)は私たちの体になくてはならない7種類の必須主要ミネラルのひとつです。

マグネシウムは、体内の約350種類の酵素に必要で、特にエネルギー代謝のATP
産生の酵素活性に必須で、また細胞内外の電解質バランス制御を行うほか、


収縮、神経興奮伝達、核酸合成など様々な代謝の上で重要な働きをしています。

さらに、最近の研究ではマグネシウムの摂取量が多いと2型糖尿病発症リスクが10~35%も有意に低く,

メタボリックシンドロームのリスクも31%低いという疫学的報告が報告されているのです。

 

 

マグネシウム不足はインスリン抵抗性を増大

マグネシウムは2型糖尿病やメタボリックシンドロームの発症を低下させるのですが、マグネシウムの摂取はインスリン抵抗性と高血糖を改善し、降圧効果や抗脂質効果もあることが明らかになってきました。

2006年のWHO(国際保健機構)の報告でもマグネシウムの2型糖尿病における有用性や、低マグネシウム血症とメタボリックシンドロームとの関連も明記されています。

東京慈恵会医科大の横田准教授の研究では、

日本における「糖尿病の激増」は『マグネシウムが豊富な大麦や雑穀などの摂取量が激減』した時点がほぼ一致しているとしています。

 

日本人の食生活は戦後からの“西洋化”によって、マグネシウム摂取不足が顕著化し、2型糖尿病やメタボリックシンドロームの発症に大きく関与しているというのです。

 

マグネシウム不足はインスリン抵抗性を増大

2型糖尿病やメタボリックシンドロームの根底には、インスリンの効きが悪くなるというインスリン抵抗性という共通要因があります。

農耕民族である日本人は肉食民族である欧米人に比べてインスリン分泌量が少なく、インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性が増大すると容易に糖尿病を発症してしまうと言われています。

マグネシウム摂取量の低下はインスリン抵抗性を高めて糖尿病を招来してしまうのです。

 

マグネシウムは高血圧や高脂血症をも防ぐ

マグネシウムはカルシウムと非常に関係が深いミネラルで、この2つのミネラルのアンバランスは血管収縮や神経や筋肉の働きに大きな影響を及ぼします。

マグネシウムが不足して血管が緊張してしまうと、高血圧を引き起こされます。

また、中性脂肪の分解酵素であるリポ蛋白リパーゼの働きにはマグネシウムが不可欠で、マグネシウムが不足は高中性脂肪血症の大きな原因のひとつでもあります。

 


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マグネシウム補充は糖尿病を改善

マグネシウムは糖尿病を改善するという多くの研究報告があります。

動物を用いた研究では、「糖尿病自然発症のラットにマグネシウムを与えると、 糖尿病の発症を有意に遅延した(Balon, TW et al., Am J Physiol Endocrinol Metab 269: E745-E752, 1995)」という報告があります。

ヒトにおける臨床研究でも、先の東京慈恵会医科大の横田准教授の研究で、2型糖尿病患者にマグネシウムサプリメントを補給し、その前後におけるインスリン抵抗性を比較したところ、インスリン抵抗性の改善が見られています(JACN, 23:5,2004)。

さらには、福岡県久山町の住民の健康診断データを21年間にわたり追跡調査した九州大チームの研究では、

1988年の健診で糖尿病ではなかった40~79歳の住民1999人を20009年まで追跡したところ、417が糖尿病を発症したが、マグネシウム摂取量が最も少ないグループと比較すると、摂取量が増えるほど糖尿病のリスクが下がるという結果が得られ、インスリン抵抗性の人や習慣的に酒を多く飲むなど糖尿病のリスクが高いと考えられる人においてマグネシウム摂取による予防効果が高い可能性も示されているのです。

 


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マグネシウムを多く含む食品

日本人のマグネシウム不足として様々な原因が挙げられていますが、『食生活の西洋化』がその大きな原因の一つとして挙げられています。

日本人は古くからミネラルを多く含む穀類などを主食とし、野菜や魚類が食生活の中心でしたが、戦後からの西洋化した食生活では、大麦や雑穀などの穀類の摂取量が激減し、肉やバターなどの高蛋白、高脂肪、高カロリーの食生活に変わりました。

厚生労働省は30~49歳の男性では1日370mg、同年代の女性では290mgの摂取を推奨していますが、男性の平均摂取量は250mg、女性では224mgしか摂取しておらず(2010年国民健康・栄養調査)、摂取基準を大きく下回っているのです。

マグネシウムは、豆類や海藻などに多く含まれています。

マグネシウムの研究団体である、MAG21研究会では、マグネシウムを多く含む食材として、

『そばのひ孫と孫(は)優しい子かい?納得!』

という標語を覚えておくと便利だと奨励しています。

 

食品によるマグネシウム取り過ぎでの副作用の報告はないようですが、サプリメントなどにより過剰に摂取すると下痢なを起こすことがあるということですから、マグネシウムは食品から摂取するほうが安全です。

マグネシウム不足は糖尿病のリスクファクターです。

 

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