臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
目次
はじめに
牛丼は、
- 早い!
- 安い!
が魅力ですが、
牛丼は糖質が多く血糖値が気になる人にはおすすめできません。
しかし、ロカボの牛丼なら、
- 早い!
- 安い!
- 糖質が少ない!!
と三拍子揃って、昼食にはロカボの牛丼がオススメです。
血糖値が高いなら牛丼はおすすめしません
- 安い!
- 早い!!
- 美味しい!!!
ということで昼食には牛丼を食べる人も非常に多いのですが、
牛丼は糖質が非常に多いので、血糖値が高い人にはおすすめできません。
糖質とは、炭水化物のことですが、
厳密には、
炭水化物 = 糖質 + 食物繊維
ですから、糖質量は炭水化物量よりやや少なくなります。
吉野家、すき家、松屋の牛丼を比べてみると、
およそ、
- ごはん 250g
- 牛肉 70g
のですが、そのなかの炭水化物の量は、
店 | 品物 | 量 | 炭水化物g |
吉野家 | 牛丼 | 並盛 | 95.1 |
すき家 | 牛丼 | 並盛 | 107.2 |
ミニ | 77.9 | ||
松屋 | 牛めし | 並盛 | 102.5 |
と、非常に炭水化物が多く、
すき家と松屋の牛丼は、並盛でも炭水化物量が100gを超えています。
牛丼の炭水化物の元は、
- ご飯
- 玉ねぎ
- 汁の砂糖
ですが、
- ご飯茶碗1杯(150g)の糖質量は 55g
- 食パン1枚(60g)の糖質量は 27g
- かけうどん1杯(めん250g)の糖質量は 56g
ですから、それらと比較しても牛丼の糖質量は非常に多いのです。
ちなみに、牛丼の糖質量を角砂糖に換算すると、
牛丼の糖質量 = 角砂糖28個
にもなるのです。
これでは食後に血糖値が急上昇するはずです。
ですから、
血糖値の高い人の昼食には牛丼はあまりおすすめできないのです。
実際にフリースタイルリブレで牛丼を食べた後の血糖値を測定したら驚く数値でした。
詳しく見る ⇒ 8日目のフリースタイルリブレ:吉野家の牛丼で血糖値が上がった
血糖値が高いなら昼食はロカボ牛丼がおすすめ
最近は、低糖質、糖質制限ブーム。
コンビニでもスーパーでも、
- 低糖質
- 糖質フリー
を表示したロカボ食品が目立つようになりました。
ロカボとは、Low Carbohydrate のことで、低糖質の食品です。
こうした中で、牛丼業界でも低糖質を売りにした牛丼を続々と市場投入しています。
トップバッターは、すき家が2016年10月から発売している牛丼ライトです。
これは、
ごはんの代りに豆腐を入れ、
さらに、
キャベツ、にんじんの千切りやブロッコリーなどをはさみ、
最後に、牛丼の具をのせる、
いままでの牛丼の常識を覆す低糖質のヘルシー牛丼です。
炭水化物の量は16.2g。
糖質制限にはさまざまな段階がありますが、
スーパー糖質制限をしている人の1食当たりの糖質摂取量は20gとされていますので、
牛丼ライトは血糖値が高くてスーパー糖質制限食をしている人にもおすすめの牛丼なのです。
炭水化物g | 価格円 | ||
牛丼ライト | – | 16.2 | 390 |
牛丼 | 並盛 | 108.4 | 350 |
大盛 | 139.2 | 470 | |
特盛 | 142.8 | 580 |
牛丼ライトを2杯食べても通常の牛丼(並)の糖質の1/3です。
さらに糖質を減らそうと思えば、
- つゆなし
- ポン酢なし
を注文すればさらに糖質を制限することができるのです。
すき家に限らず、牛丼の汁は砂糖を多く含んでいるので、「つゆだく」を注文すれば糖質はグンと上がるのです。
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血糖値が高いならロカボ牛麺が特にオススメ
さらにすき家では、2017年4月5日から、
ロカボ認証を受けた、
- ロカボ牛麺(490円)
- ロカボ牛ビビン麺(590円)
を販売しました。
ロカボ牛麺は、
- 米粉入りのこんにゃく麺に
- 牛肉をのせ
- 油揚げと揚げ玉をトッピング
ロカボ牛ビビン麺は、
- こんにゃく麺に
- キムチと野菜、牛肉をのせ、
- コチュジャンだれを合わせた
ものです。
こんにゃく麺はプリプリとした食感で、上には牛丼の具だけでなく揚げ玉や油揚げなどものり、かなりボリュームもあり満足感がありましたが、
こんにゃく麺を使用しているので糖質は通常の牛丼の並に比べて1/5の22.0gしかありません。
品 | 糖質 | 価格 円 |
ロカボ牛麺 | 22g | 490 |
ロカボ牛ビビン麺 | 28.5g | 590 |
すき家では「この商品はロカボ認証を受けた」としていますが、
ロカボ認証とは、
糖質制限の第一人者である事療法は、北里研究所病院・糖尿病センター長の山田悟医師を理事長とし、飲食メーカーやスーパーマーケットチェーンなど44企業がさんかする「食・楽・健康協会」協会の定める、
1食あたりの糖質量が20~40g
に合致しているとして、低糖質食としてのロカボ認証されているのです。
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松屋のロカボの牛丼もおすすめ
牛丼といえば、
- 吉野家
- すき家
- 松屋
がベスト3ですが、
松屋でも、2017年1月24日から、
ライスを温豆腐に変更するサービス
を始めています。
具体的には、
50円プラスでご飯を「豆腐+白菜」に変更できるのです。
ご飯を「豆腐+白菜」への変更で、
- 糖質を94%カット
- カロリーを74%オフ
にできるそうです。
これは、牛丼だけでなく、
牛焼肉定食、カルビ焼肉定食、豚バラ焼肉定食、、、、などなどほとんどのメニューのご飯を変更できるのですが、
実施している店舗は77店ですから、どの店でも、、というわけにはいきません。
松屋では、3年ほど前に健康志向メニューとして、「サラダの上に牛肉を乗せたメニュー」がありましたが、人気がなかったのか消えてしまいましたね、、、。
血糖値を上げない吉野家のサラ牛牛丼
牛丼業界第1位の吉野家でも負けていません。
吉野家では、2017年3月6日から、
血糖値の上昇を穏やかにする機能性表示食品「サラ牛・牛丼」
を発売しています。
この牛丼は、
サラシアエキスを配合した牛丼
なのです。
サラシアとは、このサイトでもご紹介していますが、
サラシアという植物から抽出される血糖値の上昇を抑える機能性成分です。
サラシアは、小腸からの糖の吸収を抑える働きがあり科学的にもその有効性が立証されています。
サラシア牛は、このサラシアの粉末を配合した牛丼で、食後の血糖値の上昇を抑える働きがある牛丼で、
すき家の牛丼ライトやロカボ牛麺、松屋の豆腐牛丼とは異なり、
牛丼にはやっぱりご飯!という発想で、しかし、ご飯を食べた後の血糖値の上昇を穏やかにしようという考えなのです。
しかし、残念ながら、
吉野家の「サラ牛」は通信販売のみで、店頭では販売されていませんから、サラリーマンの昼食で、、というわけにはいかないようです。
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