治療を受けていない糖尿病患者が多いということは以前から言われていましたが、
糖尿病患者の35%は治療を受けていないというのです。
糖尿病は無症状ですが、高血糖は着々と血管壁を壊し続けているのです。
成人の7人に一人が糖尿病
「はじめに」のページでお知らせしたように、
2015年11月14日における世界糖尿病デーを迎えて、前国際糖尿病連合(IDF)は「糖尿病アトラス 第7版 2015 UPDATE」を公表しましたが、
全世界における、2015年時点での糖尿病患者数は4億1,500万人で、2040年には6億4,200万に増加すると予測しています。
2015年時点で20~79歳の成人の糖尿病有病率は8.8%ですから、11人に1人が糖尿病なのです。
さらに、
糖尿病でありながら、受診していないために糖尿病と診断されていない人が全世界で1億7,900万人もいるというのです。
日本の糖尿病患者数は720万人
糖尿病患者数世界ランキングでは、日本の順位は2014年の10位から9位と上がりましたが、
日本の糖尿病患者数は720万人
と、前年からの増加はありませんでした。
厚労省の、「2013年国民健康・栄養調査」の調査における、
糖尿病有病者の割合は、
- 男性では16.2%
- 女性では9.2%
ですから、
- 成人男性の6人に1人
- 成人女性の8人に1人
が糖尿病なのです。
糖尿病患者の35%が治療を受けていない
糖尿病患者が増えていることも大きな問題ですが、
実はもっと重要な問題があるのです。
厚労省の、平成24年国民健康・栄養調査では、
糖尿病が疑われる人のうち治療を受けている人の割合は65%
だというのです。
糖尿病の治療を受けている人は年々増加しているものの、
いまだに、
- 治療を止めた : 5.8%
- 治療を受けたことがない : 29%
と、35%の人が糖尿病でありながら治療をしていないのです。
なお、「糖尿病が疑われる人」というのは、
HbA1cが6.1%以上の人で、
- 空腹時血糖値126mg/dl
- OGTT(75g糖負荷後2時間血糖値)200mg/dl
に相当する人です。
- 空腹時血糖値126mg/dl以上
- OGTT 200mg/dl以上
は糖尿病の臨床診断基準ですが、
HbA1cは、糖尿病に診断基準では世界的スタンダードにはなっていないため、「糖尿病が強く疑われる」という表現になるのです。
一方、予備群と呼ばれる「糖尿病の可能性を否定できない人」といわれる糖尿病予備軍は、
糖尿病予備軍 : 空腹時血糖が111~124mg/dl
に相当する人です。
あなたの血糖値は境界型でしょうか、、
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高血糖を10年間放置すると高い確率で合併症
糖尿病自体は、
血糖値が高いだけで無症状です
治療薬を飲めば血糖値は下がりますが、
血糖値が下がっても自覚症状はありません。
つまり、
糖尿病治療薬を飲んでも糖尿病が改善したという自覚症状もありません。
そのことが、
糖尿病の治療を止めてしまう原因だと言われています。
しかし、少し古いのですが、厚労働省の2007年の調査では、
医師から糖尿病と診断されたことがある人のうち、
糖尿病の合併症として、
- 網膜症や腎症、神経障害がある人 : 10%以上
- 足に壊疽(組織が腐ること)がある人 : 0.7%
もいることが分かっています。
高血糖が続くと、血管壁が障害され、様々な合併症が発生します。
これが、糖尿病の怖さなのです。
糖尿病の合併症は、
- 糖尿病の治療を早期に開始
- 血糖値を適正にコントロール
することで未然に防ぐことができます。
上記のように、
高血糖のまま治療せずに間放置することによって確実に合併症を発症します。
血糖値を下げる薬はありますが、
糖尿病合併症を治療する薬は全くありません。
あなたは、それでも高血糖を放置しますか?
高血糖を改善するのは、炭水化物の摂取を少し控えるだけで充分効果があるのです
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