臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えします。
はじめに
糖尿病の予防や改善では減量が効果的であることは、
などの記事にも書きましたので読んでくださったと思います。
減量そのためには、
- 食べるものを選ぶ
- 食べ方を工夫する
ことが重要なのですが、
ステーキ200gとおにぎり1個のどちらの方が太るでしょうか?
ステーキ200gよりおにぎり1個の方が太る
今日は結論から書きましょう。
「ステーキ200gよりおにぎり1個の方が太る」のです。
それでは、
おにぎりとステーキの栄養価を調べてみましょう。
セブンイレブンの手巻おにぎり紀州南高梅
ステーキは、脂身が少ないもも肉やランプ、ヒレ肉と、脂身が身が多いリブロースやサーロインステーキでは栄養価が異なりますが、
牛肩ロース肉200g
を比べてみましょう。
おにぎり | ステーキ | |
カロリー | 169kcal | 550kcal |
炭水化物 | 37.7g | 0.8g |
蛋白質 | 3.1g | 27.9g |
脂質 | 0.6g | 44.6g |
おにぎりは炭水化物がほとんどですが、
ステーキには炭水化物がほとんど含まれません。
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血糖値を上げるのは炭水化物
食事をすると血糖値が上がりますが、血糖値を上げるのは炭水化物です。
炭水化物が唾液や腸液などの消化酵素によって「単糖類(ブドウ糖)」に分解され、
血液中に吸収されて血糖になるのです。
ですから、
炭水化物が多い白米(おにぎり)を食べれば血糖値が上がりますが、
炭水化物がほとんど含まれない肉(ステーキ)を食べても血糖値は上がらないのです。
余分な血糖は脂肪になる
炭水化物は分解されて血糖になり、エネルギーとして使われます。
しかし、
余った血糖は肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ、
さらに余分な血糖は脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられるのです。
体の中に脂肪が異常に蓄積された状態が肥満なのです。
食事として摂取した炭水化物(糖質)は100%消化されてブドウ糖となり、
余ったブドウ糖は脂肪として蓄積されるのです。
一方、脂質は膵臓の消化酵素リパーゼによって分解され、脂肪酸やグリセロールなどに変わり、細胞膜やホルモンなど作成で消費され、余って体に蓄積されることはないのです。
脂質をたくさん食べたら太ると思っている人が多いのですが、
脂肪分が多いステーキ二200gよりおにぎり1個のほうが太るのです。
この詳しいことは、糖尿病専門医である牧田善二氏の著書「 糖質中毒 痩せられない本当の理由(文藝春秋)」 に詳しく書かれています。
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まとめ
多くの人は脂質をたくさん摂ると思っているヒトがが多いのですが、
余分な血糖は脂肪として蓄積され肥満になるのです。
などの記事も読んでくださったと思いますが、
炭水化物の摂りすぎは肥満や糖尿病のリスクを高めるのです。
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