今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
アブラナ科の野菜を食べていますか?
アブラナ科の野菜とは、
- キャベツ
- ダイコン
- 小松菜
- ブロッコリー
- 白菜
などのですが、
アブラナ科の野菜には、
- 糖尿病の改善
- 心疾患のリスクを低下
- 脳卒中のリスクを低下
- がんのリスクを低下
などの効果があることが分かっているのです。
アブラナ科の野菜は糖尿病に良い食べ物なのです。
アブラナ科の野菜はがんの死亡率を低下させる
アブラナ科といわれる、
- キャベツ
- ダイコン
- 小松菜
- ブロッコリー
- 白菜
などの野菜は通常よく見かける一般的な野菜ですが、
国立がん研究センターの研究グループは、
JPHC研究に参加しているヒトにおいて、
アブラナ科野菜をよく食べる人と死亡リスクの関係ついて解析し他結果、
JPHC研究は、国立がん研究センターと地域の保健所が、日本各地に住む約10万人の人の生活習慣と疾病の発症について10年以上にわたって追跡調査している大規模疫学調査なのです。
アブラナ科の野菜をたくさん食べている人は、
- がん
- 心疾患
- 脳血管疾患
などの死亡のリスクが低下し、
アブラナ科の野菜は糖尿病に良い食べ物
だということが立証されました。
詳しく見る ⇒ 国立がん研究センター
国立がん研究センターなどの研究チームは、
- 岩手、秋田、長野、沖縄、東京、茨城、新潟、高知、長崎、大阪の11保健所管内に住む、
- 45~74歳の男女8万8,184人
を対象に、
- 約17年間の追跡調査
をおこないましたが、
追跡期間中に、
- 1万5,349人が死亡
しました。
そこで、
- キャベツ
- ダイコン
- 小松菜
- ブロッコリー
- 白菜
- チンゲンサイ
- カラシ菜
- フダンソウ
- タクアン漬け
- 野沢漬け
- 白菜漬け
などのアブラナ科の野菜の摂取量を調べ、
- アブラナ科野菜の摂取量により5つのグループに分け
- 死亡原因との関連を調べた
のです。
その結果、
アブラナ科の野菜を最も多く食べていた群では、アブラナ科の野菜をあまり食べない群より
- 男性では死亡率が14%低い
- 女性では死亡率が11%低い
ということが明らかになったのです。
さらに、
アブラナ科の野菜の摂取量と疾患別の死亡との関連を調べたところ、
男性では、
- がんによる死亡リスクが16%低下
- 心疾患による死亡リスクが17%低下
- 脳血管疾患による死亡リスクがでは11%低下
ということが分かったのです。
女性においても、
- がんによる死亡リスクが16%低下
- 心疾患による死亡リスクが27%低下
- 病気以外の外因死のリスクが40%低下
していたのです。
キャベツ、ダイコン、小松菜、ブロッコリー、白菜、チンゲンサイ、これらは「アブラナ科」といわれる野菜です。
研究グループは、
アブラナ科野菜には
- イソチオシアネート
- 抗酸化成分
などが多く含まれているおり、それらの抗炎症および抗酸化作用が死亡リスクの低下に寄与している可能性があるとコメントしています。
アブラナ科の野菜は「台所の医者」といわれるほど私達の体に良い栄養素を含んでいるのですが、
赤ワインは糖尿病に良いといわれるのはポリフェノールの抗酸化作用によるもので、
抗酸化物質は糖尿病にも非常に良い成分なのです。
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アブラナ科の野菜は糖尿病に良い
野菜には、
食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれるだけではなく、
フィトケミカルいといわれる糖尿病によい成分が含まれています。
なかでもアブラナ科の野菜に含まれているはイソチオシアネートは特に糖尿病にも良い成分なのです。
イソチオシアネートは野菜などの辛味成分です。
ブロッコリーやキャベツなどでは、グルコシノレートという配糖体の形で含まれているので辛みがありませんが、体内でイソチオシアネートに変わり効果を発揮します。
イソチオシアネートの辛味や刺激は、植物が虫に食べられないように守る働きをしているのですが、
- 抗がん作用
- 抗炎症作用
- 抗酸化作用
のあることが分かっています。
糖尿病では脂肪組織の炎症が原因ですから抗炎症作用は糖尿病の改善に効果をもたらし、
抗酸化作用も糖尿病の改善や合併症の予防に効果があるのですが、
アブラナ科の野菜であるブロッコリーに含まれる「スルフォラファン」には血糖値を下げる作用があることが科学的に明らかになっています。
詳しく見る ⇒ ブロッコリーは糖尿病に良い食べ物
特に、ブロッコリーのモヤシともいえるブロッコリースプラウトにはさらに糖尿病に良い成分が含まれているのです。
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世界保健機構(WHO)もアブラナ科の野菜のがん予防効果について、
アブラナ科の野菜は胃がんや肺がんのリスクをある程度下げるエビデンスがある
と述べています。
しかし、
がんのリスクを下げるエビデンスはあるが、その効果は野菜や果物をトータルに摂取することで得られる効果にはおばない
とコメントしています。
すなわち、
- アブラナ科の野菜にがんを予防する科学的根拠はある
- アブラナ科の野菜だけより色々な野菜を食べるほうがよりがん予防効果は大きい
ということなのです。
厚生労働省の食事ガイドラインでは、
野菜摂取の目標量を、
- 1日350g以上
- そのうち緑黄色野菜を120g以上
としています。
アブラナ科の野菜を中心にいろいろな野菜をたくさん食べてください
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