ユーグレナという健康食品を宣伝や雑誌でよくみます。
ユーグレナをご存じですか?
ユーグレナって池やたまり水でよく見るあの緑のヌルヌルした藻のようなもので、
ユーグレナはミドリムシともいわれる生き物なのです、、、
ユーグレナには多くの健康効果があると人気なのですが、
ユーグレナはメタボなヒトや血糖値が高いヒトにオススメのようですが、
国立研究開発法人・産業技術総合研究所は、
ユーグレナからインスリン抵抗性を改善する物質を作った
と、日本糖尿病学会で発表しました。
ユーグレナとはなに?
ユーグレナというとスマートな感じがしますが、
ユーグレナとはミドリムシ(緑虫)です。
春から夏にかけて水田や水たまりが緑色になっていますが、あれがユーグレナなのです。
緑虫というように、虫、生物なのです。
0.1mmよりも小さな単細胞生物で、紡錘形をしていて、二本の鞭毛(一本は非常に短い)を持っていて、長い鞭毛をくねらせて動くそうです。
分類学的には、
ユーグレナ植物門ユーグレナ藻綱ユーグレナ目に属し、
体内では植物と同じ葉緑体を持ていて光合成を行うのですが、
鞭毛運動をする動物の性質をもつため、動物と植物の区別が難しいような生き物だそうです。
ユーグレナは、ミジンコなどに食べられてしまい、植物連鎖では最も下層にあるそうですが、
地球上には5億年以上前から存在しており、単細胞生物ですから、自身の細胞を分裂によって個体を増やすのです。
暖かい季節に、田んぼやため池の表面がドロットしたもので被われているのをみたことがあるでしょうが、あれがユーグレナなのです。
ユーグレナの健康効果
池の表面のあのヌルヌルした青藻のようなもの。
最近、TVや新聞などで盛んに宣伝していユーグレナの正体はあれなのです。
あのヌルヌルを口にするのはチョット、、、
と誰でも思ってしまうでしょうが、ユーグレナには多くの健康効果があるというのです。
専門家にいわせればユーグレナは、
ミドリムシといってもムシではなく、5億年前から存在する、昆布やワカメと同じ藻のなかまです。
最大の特徴は、植物と動物の両方の性質を併せ持つことです。
とのことです。
ユーグレナは栄養素に優れるうえに光合成能力などが注目され、
食糧問題や温暖化対策に役立てようと1980年代からニューサインシャイン計画という国家プロジャクトで研究されているのだそうです。
詳しく読む ⇒ ニューサンシャイン計画
ユーグレナの栄養素
淡水ではごく普通に見られる生物/植物で、ため池や田んぼなどの浅い水たまりに繁殖し、ごく普通にみられるユーグレナですが、
59種類の栄養成分が含まれているというのです。
ユーグレナのドリンクを販売している大手製薬会社タ〇ダ薬品によれば、
ビタミンB、β-カロチンなどの14種類のビタミンが含まれるそうで、
- DHA、EPAなどの11種の不飽和脂肪酸
- メチオニンなどの18種類のアミノ酸
- GABA、ルテインなどの7種の注目成分
と信じれれないような多くの成分が含まれているようです。
さらに、
- 消化を妨げる細胞壁がない
- 食物繊維パラミロンを含む
などの特徴もあり、
- 老廃物を排泄するデトックス効果
- 体内の脂肪を減らす効果
- メタボ効果
- ダイエット効果
- 疲れにくい体にする
- 免疫力を高める
などの健康効果があるとされているのです。
ユーグレナには糖尿病を改善する成分がある
ユーグレナは、
肥満などのメタボ解消にも効果があるといわれているのですが、
国立研究開発法人・産業技術総合研究所は、
2018年5月22日に開催された第61回日本糖尿病学会で、
ミドリムシから痩せるホルモンを分泌させる物質を製造した
との発表をしました。
詳しく読む ⇒ 産業技術総合研究所プレスリリース
発表内容の概要は、
- ミドリムシにはGLP-1の分泌促進させる成分が含まれる
- 内臓脂肪や体重減少作用がありインスリン抵抗性を改善する可能性もある
- 糖尿病の新たな予防・治療手段となることが期待される
ということで、
ユーグレナには糖尿病の予防治療に有効な物質が含まれているというのです。
ユーグレナには上に挙げたようにさまざまな成分が含まれているのですが、
産業技術総合研究所の研究グループは、
ユーグレナだけにしか含まれないパラミロンという成分に着目したのです。
パラミロンというのは食物繊維の一種ですが、
研究グループは、
本来は水に溶けないパラミロンの水溶性化に成功したのです。
パラミロンはキノコや海藻などにも含まれる食物繊維であるβ-グルカンの一種で、
- 体内の有害物質を吸着する
- 吸着したまま体外に排出する
という作用があるのです。
Sponsored Link
ユーグレナの成分はGLP-1の分泌を促進する
さらに、パラミロンにはGLP-1の分泌作用もあるのです。
GLP-1は、グルカゴン様ペプチド-1といわれるホルモンで、
インスリン分泌を促す作用があるのです。
マウスにパラミロンから作った物質をメタボ・マウスに5週間にわたって与えたところ、
- 体重増加が約50%抑制された
- 内臓脂肪量が33〜38%減少した
- インスリン分泌量が低下した
ということがが確認されたことから、
パラミロンの物質によって、
インスリン抵抗性が改善された
と判断されたのです。
さらに、
インスリンの分泌を促すGLP-1が3倍多く分泌される
ことも確認されたのです。
糖尿病患者ではGLP-1の分泌量が少ないことが明らかになっており、
GLP-1分泌促進薬は糖尿病治療薬のターゲットであることから、
研究グループは、
ユーグレナのパラミロンは糖尿病やメタボリックシンドロームの治療薬の開発を進める計画のようです。
関連記事(一部広告を含む)