親が糖尿病なら子供も糖尿病になりやすいといわれます。
健康診断でも、「親や家族に糖尿病の人がいますか?」との質問があります。
妻の家系は、父親が糖尿病で死亡、二人の兄が糖尿病、そして弟が糖尿病予備軍です。
では、糖尿病は遺伝するのでしょうか?
いいえ、糖尿病は遺伝しません。
遺伝するのは、糖尿病体質です。
肥満の親の子供は肥満の場合が非常に多いのですが、これと同じことです。
肥満も糖尿病も生活習慣病なのです。
遺伝するのは糖尿病体質
健康診断の問診票には、
- あなたの両親は糖尿病ですか?
- あなたのお父さんの親(父方の祖父母)は糖尿病ですか?
- あなたのお母さんの親(母方の祖父母)は糖尿病ですか?
- あなたの兄弟や姉妹は糖尿病ですか?
こんな質問をみると、
- 糖尿病は遺伝するのか?
- 自分の家系は糖尿病家系なのか?
と心配してしまいますよね、、。
両親が両方とも2型糖尿病だとすれば、子供が糖尿病になる確率は2分の1だと言われています。
しかし、
糖尿病は遺伝しません
遺伝するのは、
糖尿病体質
です。
糖尿病体質というのは、「糖尿病になりやすい体」だということです。
しかし、糖尿病体質だからといって糖尿病になるとは限りません。
糖尿病体質に加えて、
- 肥満
- 過食
- 糖分の取り過ぎ
- 運動不足
などの、「環境要因」が加われば、容易に糖尿病になってしまうのは確実なのです。
詳しく見る ⇒ 親が糖尿病なら子供も糖尿病になりやすい
日本人は糖尿病になりやすい
上の話は、家族単位での遺伝の話ですが、民族レベルでも糖尿病体質が受け継がれている(遺伝している)といわれています。
日本人の2014年における糖尿病の患者数は、721万人で、世界ランキングでは2013年と同じ第10位です。
世界で最も糖尿病患者数が多いのは、
- 中国 : 9,629万人
- インド : 6,685万人
で、最も糖尿病患者が多いと考えられているアメリカは、、
- アメリカ : 2,578万人
と第3位なのです。
上の数字は患者総数ですから、人口が多い中国やインドは糖尿病患者数が多いのは当然と思われるでしょうが、有病率で比較しても、アジア諸国は糖尿病患者が多いのです。
日本を含む西太平洋地域の患者数は、1億3,800万人もいるのですが、
- アジア人は遺伝的に糖尿病リスク因子を持っており、
- アジア人はインスリン分泌能力が西洋人よりも低い
ことが多くの疫学調査で明らかになっています。
アジア人は、脂肪の貯蔵のメカニズムなどが西洋人と異なり、
- アジア人は、糖尿病などの生活習慣病の原因となる内臓脂肪が付きやすい
だということが分かっています。
欧米人は内臓脂肪よりも皮下脂肪が付きやすい体質ですが、日本を含むアジア人は内臓脂肪が付きやすいため、少し太るだけで糖尿病のリスクがグンと高くなってしまうのです。
妻の家系は糖尿病体質
私の家内の家系は完全な糖尿病体質家系です。
私がこのブログを始めたのも、家内の家族が次々と糖尿病になっていくからです、、、、。
父親は糖尿病でなくなりました
父親は、10年以上前に糖尿病と診断されましたが、糖尿病治療薬を真面目に飲みませんでした、、、
酢玉ねぎ、ワイン玉ねぎ、などの民間療法を信じ、薬をきちんと服用しなかったのです。
酢玉ねぎでは糖尿病は治らない、と何回も忠告したのですが、、、。
- 酢玉ねぎ、玉ねぎワイン、、、など友人から糖尿病に良いと聞いたからと、民間療法のみ。
- 医療機関の診察はたまにしか受けず、大好きなあんパンや大福を食べていました。
最終的に、心筋梗塞を起こして救急車で運ばれ、
- インスリン注射の開始
- 心臓冠状動脈のバイパス手術
を、うけました。
しかし、
バイパス手術により血栓が脳に飛び、
寝たきりになり、足の指の壊疽の糖尿病合併症を誘発。
さらに、脳梗塞も併発し、阪大病院から当院で処置できることはないと退院勧告、
終末医療を受けてくれる医療機関で約半年になくなりました、、、。
長兄も糖尿病
家内の長兄は、府議を務めているのですが、やはり糖尿病です。
原因は、
- 食生活
- 運動不足
です。
しかし、真面目に治療薬を服用しているので、血糖値はコントロールできています。
先日、父親の法事で一緒に食事をしたときには、
食事内容は私達と同じ、
- お寿司
- 天ぷら
- 茶そば
糖尿病なら避けたい食事内容もペロリなのです、、、。
次兄は糖尿病でICUへ
次兄も、随分前に糖尿病と診断されたのですが、
設備関係の技術者で地方への出張が多く、医療機関の受診は受けていなかったのです。
肥満体ですが、2年前にあったときには激ヤセ。
家内に忠告するように伝えたのですが、、、
その数日後、突然倒れて横浜の救急病院に搬送されたとの連絡が。
集中治療室に3週間入りました。
糖尿病網膜症を併発、腎機能も低下して人工透析直前とのこと。
現在は、インスリン注射と糖尿病、血圧、腎臓の薬など、毎日10種類の薬を服用中。
時々、目眩がする、目がチラツクなどで、休職中です。
弟は糖尿病予備軍
弟は肥満体。
義父が亡くなってから母親と二人暮らしですが、
- 食事時間が不規則
- ペットボトル飲料の多飲
- 夜更かし
と、典型的な糖尿病の環境因子のベストスリーを実行しているのです。
食生活が糖尿病の原因
家内の家系は明らかな、糖尿病体質を受け継いでいるようです。
しかし、
家内の血糖値は正常です。
問題は、義母の提供する食事内容にあるのです。
義母は洋裁店を経営しているために、現在も過去も、食事内容は購入したお総菜です。
忙しいために、
- 食卓には菓子パンが山盛り
- 冷蔵庫にはコンビニ弁当がいつも一杯
- 冷蔵庫にはコーラの1リットルボトルが常備
家内も含め、父親も含め家内の兄弟は、これらを自由に勝手に食べて飲んで暮らしてきたのです。
子供の時から身についた食習慣は簡単に変えられるものでは有りません。
家内は、私と一緒になり、食習慣が変わり、血糖値は全く問題がありません。
母親にも、兄弟にも、食習慣を変えるように何回も伝えているのですが、、、
わたしが、このブログを立ち上げたのも少しでも家内の兄弟のような食習慣を持っている方に、
少しでも食習慣の大事さを分かって欲しいからなのです。
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糖尿病は生活習慣病
糖尿病は生活習慣病です。
生活習慣病とは、食事、運動、、などの生活習慣が原因になって起こる病気だということです。
従って、
親が糖尿病のリスクを高めるような生活をしていれば、当然、子供も親と一緒に糖尿病のリスクを高めているのです。
例えば、
肥満の親の子供は肥満の場合が多いのですが、
親と子の生活習慣は非常に良く似ているのです
- 食べる量が多い
- 外食やファストフードを良く食べる
- 運動が少なく家の中でゴロゴロしている
- 外出では車を利用して歩く機会が少ない
- 良く夜更かしをする
いかがでしょうか?
糖尿病でも同じことがいえるのです。
香川県は糖尿病が非常に多い県ですが、子供の糖尿病も多く、
血液検査で異常が見られた子供の生活パターンには、
- 運動量が少ない
- 朝食を食べていない
- 食事が不規則
- 早食い
- 腹一杯食べる
- ゲームの時間が長い
- 睡眠時間が短い
という共通したパターンがあったそうですが、これは親の生活パターンがそうだということです。
糖尿病体質だとしても、生活習慣を変えれば糖尿病にはならないのです。
詳しく見る ⇒ 遺伝による糖尿病体質を改善する方法
その最も大事なことは、
- 食事
- 運動
です。
糖尿病治療の基本は、
- 食事療法
- 運動療法
だということでも分かると思います。
話は変わりますが、
家内の次兄は先にお話ししたように、糖尿病網膜症、糖尿病腎症の一歩手前、さらに、自律神経も不調で、歩くとふらつくため運動療法もできません。
そこで、薦めてやってもらっているのが『糖尿病改善5ミニッツプログラム』です。
これは、整体を基本にした療法で多くの人で血糖低下が実践できているようなのです。
さて、
食事で、最も大切なことは、
糖質(炭水化物)を摂りすぎない
ということです。
- 主食を食べない
- 糖質ゼロ
ここまでやる必要はありません。
- 朝食のパンを半分に
- 夕食のご飯を半分に
これだけでも充分に効果があるのです。
あなたに合った糖質制限を始めて下さい。
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