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    Categories: 糖尿病の治療薬

花粉症と糖尿病の関係

そろそろ花粉が飛び始めます。

この写真を見ただけで、

  • 鼻がかゆくなったり
  • 目がかゆくなったり

する人も多いと思います。

 

春は花粉症の季節で、花粉症のヒトにとっては春は嫌な季節ですが、

春には血糖値が高くなるヒトも多いのです。

花粉症と糖尿病?関係があるの?とお思いでしょうが、

糖尿病と花粉症は大いに関係があるのです。

糖尿病にも花粉症にも有効な改善方法をご存じですか?

 

 

季節と糖尿病(血糖値)の関係

糖尿病の診断や治療には、血糖値やHbA1cの値がその目安になりますが、
1年のうちで血糖値やHbA1cは高くなるのは春先だといわれています。

 

高知県高知市にある糖尿病専門医のいずみの病院への2012年と2004年の来院者について、

血糖値(HbA1c)の変化を見ると、

  • 血糖値が最も高いのは4月
  • 血糖値が最も低いのは9月と10月

だったと報告しています。

 

この他にも、血糖値が季節的な変動をするということについては多く研究成績があるのです。

 

血糖値に季節的変動が見られる理由として、

  1. 冬期は基礎代謝が低下する
  2. 冬には運動不足になりがち
  3. 年末や正月の暴飲

などの影響だといわれています。

HbA1cは、4~5週前の血糖値を反映するため、冬の運動不足や正月の暴飲暴食の影響は、

1ヵ月~2ヵ月後に現れるのです。

 


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花粉症と糖尿病(血糖値)の関係

日本人のおよそ25%が花粉症だといわれています。

花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、

くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。

 

花粉症は季節性アレルギー性鼻炎ともいわれますが、
アレルギー性鼻炎の原因となる物質(アレルゲン)が花粉なのです。

 

アレルゲンである花粉が体内に入ると、私達の体では免疫機能が働きます。

  1.  アレルゲン(花粉)が侵入する
  2.  免疫機能は異物を排泄しようと働く
  3.  アレルゲンに対抗する抗体(IgE抗体)ができる
  4.  再び花粉が体内に入る
  5.  花粉鼻や目の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合する
  6.  肥満細胞からヒスタミンなどが分泌され花粉を体外に放り出そうとする

ということで、

炎症性サイトカインであるヒスタミンが、

  • 痒み
  • 発赤
  • くしゃみ
  • 鼻水

などのアレルギー症状を引き起こすのです。

 

そして、

アレルギー症状により各種ストレスホルモンが亢進し、炎症性サイトカインが増えると血糖値も上がるのです。

 


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花粉症の治療薬と血糖値の関係

花粉症の治療薬を服用しているヒトは血糖値に注意する必要があります。

血糖値が高く、糖尿病の治療薬を飲んでいるヒトは花粉症の治療薬を飲む時には注意が必要です。

 

上に書きましたように、花粉症はアレルゲンである花粉によって引き起こされるアレルギー反応によって引き起こされる反応です。

従って、花粉症の治療には抗アレルギー薬を服用することになるのですが、

抗アレルギー薬には血糖値を上げる成分が含まれているものが少なくないため、糖尿病のヒトは注意が必要なのです。

 

糖尿病に影響をおよぼす抗アレルギー薬

 

鼻粘膜の充血や腫れを抑えて鼻詰まりを緩和する鼻炎薬の多くには、塩酸プソイドエフェドリン、硫酸プソイドエフェドリン、塩酸メチルエフェドリンなどが含まれています。

  • 塩酸プソイドエフェドリン
  • 硫酸プソイドエフェドリン
  • 塩酸メチルエフェドリン

 

これらの成分(エフェドリン)は交感神経刺激するアドレナリンを分泌させて粘膜の充血を抑える作用があるので、花粉症ではしばしば処方されるのですが、

交感神経刺激薬はインスリンの効果を抑え血糖値を上げることが知られています。

 

さらに、

抗アレルギー剤の中には口渇の副作用があるものも多く、

普段より頻繁に缶コーヒーや炭酸飲料を飲んでしまい、糖質の摂りすぎにより血糖値を上げてしまう場合も少なくないのです。

 

薬の副作用で太る場合も頻度は少ないものの注意が必要です。

第2世代抗ヒスタミン薬といわれる、

  • アレグラ
  • アルロック
  • ザイザル
  • ジルテック

などの添付文書には体重増加の副作用情報が記載されています。

 

抗ヒスタミン薬の服用による体重増加は、

  • 満腹中枢への刺激がなくなること
  • グレリンという成長ホルモンが脂肪の燃焼を抑える

ことが原因だといわれています。

 

花粉症が流行する春先は、糖尿病やその予備群にとって血糖値が上がる危険な季節ですから、

血糖値が高い人や糖尿病の人は、

花粉症の薬を飲むときには医者の注意を受けてから服用するようにしてください。

 

また、

花粉症で受診するときには、

  • 糖尿病であること
  • 血糖値が高いこと

を告げる必要があります。

 

糖尿病の糖質制限は花粉症にも効果がある

糖尿病の治療の基本は、

  1. 食事療法
  2. 運動療法

ですが、食事療法では、糖質制限が注目を浴びています。

 

「主食を食べない」、「糖質ゼロ」などの全く炭水化物を食べないという極端な糖質制限をアピールする本やサイトも多いのですが、そこまでやる必要はありません。

 

現在の炭水化物の量を出来る範囲で抑えることで効果があるのです。

 詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方

 

あなたの血糖値が高いのは、炭水化物を摂り過ぎているからです。

何故ならば、血糖値を上げるのは炭水化物だけだからなのです。

 

糖質制限は花粉症にも有効

糖質制限食をおこなうと、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の症状が改善したという報告も多く見られます。

 

糖質制限と花粉症やアトピー性皮膚炎との関係は良く分かっていないのですが、糖質制限食により、食後に血糖値が急激に上がる(ブドウ糖スパイク)が減ったからではないかといわれています。

 

糖質制限で交感神経の興奮が抑えられ、自律神経のバランスが良くなり、さ

らに、
アレルギーを抑える効果がある副腎から分泌されるステロイドホルモンの作用があるコルチゾルの分泌も減少したからではないかと考えられています。

 

テレビの健康番組にもよく出演している、夏井睦医師がネット上で実施したアンケートでは、

花粉症があると回答した598名の中の、

364名が糖質制限で花粉症が出なくなった

と回答しています。

 

糖質制限と花粉症改善についてはまだ完全に医学的に解明されていませんが、

血糖値も高く花粉症にも悩まされているのであれば、

糖質制限食に挑戦してみることも良いかもしれません

 

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