臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。
はじめに
なかなか収まらない新型コロナウイルス感染。
政府は2月下旬から新型コロナのワクチン接種を開始すると述べていますが、
当初はワクチンの供給量が限られていることから、
- 医療関係者
- 高齢者
- 基礎疾患の有る者
という優先的順位でワクチン接種をはじめるとしています。
はたして、
新型コロナワクチンの優先接種の対象となる基礎疾患とはどんな疾患なのでしょうか?
基礎疾患に糖尿病は含まれるのでしょうか?
新型コロナワクチンが優先接種となる基礎疾患
政府は新型コロナワクチンの接種に際し、
国内外の事例において基礎疾患を有する者については、
入院数や重症化率、死亡率が高いことが確認されており、
新型インフルエンザのリスクが高いことが示唆されている
として、
ワクチン接種においては基礎疾患のある人を優先するとしていますが、
厚生労働省が「基礎疾患」としているのは、以下の9つの疾患です。
1.慢性呼吸器疾患
2.慢性心疾患 (高血圧を除く)
3.慢性腎疾患
4.慢性肝疾患 (慢性肝炎を除く)
5.神経疾患・神経筋疾患
6.血液疾患 (鉄欠乏性貧血、免疫抑制療法を 受けていない特発性血小板減少性 紫斑病・溶血性貧血を除く)
7.糖尿病
8.疾患や治療に伴う免疫抑制状態
8-1 悪性腫瘍
8-2 関節リウマチ・膠原病
8-3 内分泌疾患(肥満含む)
8-4 消化器疾患
8-5 HIV感染症・その他の疾患や治療に伴う免疫抑制状態
9.小児科領域の慢性疾患
詳しく見る ⇒ 厚生労働省
さらにBMIが30以上の肥満も優先接種の対象とするとする方針で、上記の9つの基礎疾患のある人と合わせると、成人だけでおよそ820万人になると推計されています。
ワクチン接種に際しては、基礎疾患があることを示す証明書などの提出は求めず、予診票で確認するとしています。
予診票とは、インフルエンザのワクチン接種などに際して医師が接種して良いかを判断するために、持病や体温などを記入するものです。
なお、医療従事者に続いて優先的にワクチン接種を受けられる高齢者とは、令和3年度中に65歳以上に達する人としています。
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ワクチンが優先接種ができる糖尿病の基準
上記における「糖尿病」には1型糖尿病と2型糖尿病が含まれていますが、
接種開始当初はワクチンの供給量が限られており、全糖尿病患者にワクチン接種を行うことは困難であるため、
- 新型コロナ感染による重症化の危険性
- 新型コロナ感染による血糖コントロールの悪化の恐れ
- 患者や診療現場の混乱を最小する
ことなどを考慮して、糖尿病患者でも、
- 最優先対象基準
- 優先患者の次に接種対象者となる基準
の2つを基準を設け、順番に接種を行うとしています。
最優先基準の糖尿病
最優先でワクチンが接種される糖尿病患者は、
- 糖尿病で上記に示した基礎疾患を併発する糖尿病患者と糖尿病合併妊婦
- 1 歳~高校生までの年齢の糖尿病患者
- 1,2に該当しないインスリン療法を必要とする糖尿病患者
としています。
最優先の次の糖尿病
上記以外で「経口糖尿病薬による治療を必要とする糖尿病患者」については、
最優先基準の糖尿病患者の次にワクチンの接種を行うとしています。
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まとめ
厚生労働省は新型コロナワクチン接種について、
- 2月下旬から医療従事者
- 3月下旬から65歳以上の高齢者
- その後に基礎疾患のある人など
の順で優先して接種を行う方針を明らかにしていますが、
糖尿病患者においても、
- 最優先対象基準
- 優先患者の次に接種対象者となる基準
を設けています。
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