今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。
はじめに
ワクチンといえばコロナワクチンですよね。
誰もが世界中で待っているのがコロナワクチンです。
今日お伝えするのは、
大阪大学が糖尿病の治療用ワクチンの開発に成功した
という情報です。
糖尿病で食事制限をしている人や薬を飲み続けている人にとっては夢のような話です。
大阪大学が糖尿病の治療ワクチンを開発した!
大阪大学の研究グループは、
老化細胞を除去する治療ワクチンを作り、糖尿病の病態を改善するのに成功した。
と発表しました。
詳しく見る ⇒ 大阪大学プレスリリース
大阪大学 大学院医学系研究科の中神啓徳 寄附講座教授らの研究グループは、
老化したT細胞を除去するワクチンの開発をおこなっているのですが、
このワクチンを糖尿病マウスに投与したところ、
糖尿病の改善が見られたというのです。
老化細胞した細胞は糖尿病を引き起こす
私達の体では、加齢に伴って体を構成する細胞も老化するのです。
老化した細胞は様々な炎症性物質を出し、
周囲の細胞の老化を促したり、臓器などの機能低下を引き起こしているのです。
そして、
老化細胞は糖尿病など老化に関連した疾患の原因になっおり、
世界中で老化細胞を除去する治療法の開発研究が行われているのです。
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老化細胞を除去したら糖尿病が改善した
研究グループは、
高脂肪食を食べさせて肥満にしたマウスの内臓脂肪では老化したT細胞が増えることを突き止め、
老化したT細胞を除去するワクチンを開発したのです。
このワクチンを投与しながら高脂肪食を与えて耐糖能を調べてところ、
ワクチンを投与したマウスでは老化T細胞数が減少し、
耐糖能が改善されることを確認したのです。
研究グループは、
老化T細胞は糖尿病だけでなく様々な老化に伴う疾患への関与が考えられるため、臓器別の治療法でなく複数の疾患にまたがった治療法としての可能性も考えられる
とコメントしています。
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まとめ
老化細胞を取り除いて糖尿病のような細胞の老化に関連する病気の治療用ワクチンの開発は世界中で進められています。
今回の大阪大学の報告は老化細胞をターゲットにした治療用ワクチンの初めての成功例です。
しかし、現時点では糖尿病マウスを対象にしたレベルの段階で、
糖尿病患者に応用するまでには未だ長い時間がかかります。
それまでは地道に食事療法や運動療法に取り組んでいくより仕方が無いようです。
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