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    Categories: 新型コロナウイルス感染

新型コロナウイルス感染では肥満男性で重症化が多い

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。

 

はじめに

新型コロナウイルス感染も少し沈静化の気配がしてきましたが、未だ油断できませんし、

第二波、第三波があるとも言われており、ワクチンができるまでは安心できません。

 

新型コロナウイルス感染については、

糖尿病患者では新型コロナウイルス感染は重症化する

肥満や糖尿病では新型コロナウイルス感染が重症化するのか?

などにも書きましたように様々なことが言われています。

 

新型コロナウイルス感染で重症化した患者では

  • 肺疾患
  • 心臓病
  • 糖尿病

などの基礎的疾患があったということが分かっています。

 

昨日読んだ、

新型コロナウイルス感染では肥満の男性での重症化例が多い

という調査報告をまとめていますので紹介しましょう。

 

 

新型コロナウイルス感染で重症化するのは肥満の男性が多い

新型コロナウイルス感染において重症化した人は肥満の男性が多かったということが分かってきましたが、

世界三大通信社のひとつであるAFP通信が配信するAFPBB Newsでは、

「新型コロナウイルス感染では肥満の男性が重症化しやすい」

として、様々な事例を挙げています。

 

Virus appears to strike men, overweight people harder

 

くわしく読む ⇒ AFPBB News

 

 

ロンドン大学の医用画像科学教授であるデレクヒル博士によれば、

女性よりも男性の方が深刻な問題を抱えており、

太りすぎの患者や以前に健康問題を抱えている患者はリスクが高い

と述べています。

 

イギリスのジョンソ大統領も入ったICUの独立監査機関であるICNARの統計によると、

ICUで集中治療を受けた人の、

  • 73.0%が男性
  • 73.4%が過体重

ということが明らかになったと報告されています。

 

4月3日以前に新型コロナウイルス感染で回復または死亡した患者のデータでは、

肥満患者ではICUなどで治療を受けても回復率が低かった

というのです。

 


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パリのピティサルペトリエール病院のICU医師は、

全患者の3/4が男性で、

回復して帰宅できた割合は、

  • BMIが25未満の患者 : 56.4%
  • BMIが30以上の患者 : 42.4%

と、肥満患者では回復率が低かったのです。

 

 

ニューヨークでも同様の状況で、

Mount Sinai Health Systemの外科医であるHani Sbitany氏は、

ICUに搬送される患者の80%は男性である

とニューヨークタイムズに述べています

 

さらに、ICUで働くマウントサイナイ医療システムの形成外科医ハニ・スビタニ医師は、

ICUに搬送されてくる患者の80%は男性だと思う

とニューヨーク・タイムズに述べています。

 

ロンドン大学おユニバーシティー・カレッジのデレク・ヒル教授は、

過体重や既往症のある人ではリスクが高く、

これに加えて男性は女性より重い症状となるケースが多い

と話しています。

 

イギリスのジョンソ大統領も入ったICUの独立監査機関であるICNARの統計では、

ICUで集中治療を受けた人の、

  • 73.0%が男性
  • 73.4%が過体重

ということが明らかになったと報告されています。

フランスでも、パリにあるピティエサルペトリエール大学病院の救急科専門医マテュー・シュミット医師は、

全患者の3/4は男性だった

とテレビ局の取材に話しています。

 

いかがでしょうか、

様々な国で、

いろいろな状況で、

肥満の男性がコロナウイルス感染で重症化する事例が明らかになっているのです。

 


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どうして男性や肥満者はコロナウイルス感染で重症化するのか

では、どうして男性や肥満者は女性よりも重症化するリスクが大きいのでしょうか?

一部の学者は、

男性が女性よりも免疫力が弱いのではなく、

女性は男性よりも免疫力が強いのだと主張しています。

 

フランスのトゥールーズ大学病院感染症科のピエール・デロベル医師は、

女性は男性よりも先天免疫が強く、特に閉経期する前は女性の免疫力が強いと言っています。

 

イギリスのウォーリック大医学部のジェームス・ギル医師も、

女性の免疫系は男性よりも活性化しており感染症からの回復力が強いのではないか

と推察しています。

 

もう一つの仮説は、

男性は女性よりも、

  • 喫煙
  • 飲酒
  • 肥満

などについて健康意識が低い

からではないかとイギリスのウォーリック大医学部のジェームス・ギル医師は推察しています。

 

そして、

性別という生物学的な要因と肥満という環境的な要因が重なって肥満の男性は重症化しやすい

と推測しているのです。

 

肥満は一般的に健康なリスクを増大させることが知られています。

すなわち、肥満は高血圧や糖尿病などの発生率が上げるのです。

 

先日ご紹介した研究報告でも、

コロナウイルス感染の悪化因子として、

  1. 年齢
  2. 基礎疾患
  3. 肥満

が大きく関与していることが明らかになっているのです。

 

アメリカの疾病管理予防センター(CDC)によると、

BMIが40以上の人はコロナウイルス感染で重症化する可能性が高い

と警告していますが、

アメリカでの感染状況が明らかになるとさらに肥満と重症化について明確になるでしょう。

 


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まとめ

 

肥満や糖尿病では新型コロナウイルス感染が重症化するのか?

にも書きましたが、

新型コロナウイルス感染で重症化した72%は肥満か肥満傾向であったと報告され、

肥満の男性ではコロナウイルス感染の重症化のリスクが高いことは間違いないようです。

 

しかし、性別や肥満がコロナウイルス感染の重症化とどのように関わっているのかは分かっていないのです。

 

 

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