イヌリンは天然のインスリン
イヌリンとは余り聞き慣れないですが、植物繊維のことです。
イヌリンはゴボウ、ニラ、タマネギ、ニンニクなどのユリ科の植物に多く含まれますが、中でも菊芋といわれる多糖類の植物は最も多くイヌリンを含んでいるといわれています。
菊芋は食品中で最もイヌリンの含量が多いのです。
菊芋は、キク科ヒマワリ属の多年草でアメリカイモ、ブタイモ、エルサレムアーティチョークなどと言われますが、花が菊に似ており、地中の塊茎が芋状でになるため、日本では菊芋といわれます。
最近、菊芋の糖尿病予防効果が注目されているのですが、菊芋のイヌリンには血糖降下作用があることから、イヌリンは天然のインスリンといわれるのです。
最近は糖尿病に菊芋が効果があるとしてちょっとしたブームになっているのです。
菊芋に血糖低下作用があることを見いだしたのは、アメリカ人で、その場にいない人の健康状態を催眠状態で透視することができたとして有名な超能力者、エドガー・ケイシーです。
エドガー・ケイシーはが糖尿病患者に菊芋を食べることをすすめ、多くの糖尿病患者を救ったのですが、菊芋には天然のインスリン と言われるイヌリンが大量に含まれていることが判ったのです。
エドガー・ケイシーは難病に苦しむ人に、その病気の根本的な原因と治療法を口述することで助けたのですが、この手法はリーディングと呼ばれ、現在も14,306件、総頁数5万をも超える記録が残されています。
「糖分を供給する食べ物や体重の基となる肉体を造る成分のバランスが崩れ、それらが排泄されないところに原因がある。指示したとおり、菊芋を週1回食べれば、体内から余分な糖分が排出される」 (12164-1)
「1週間のうち、2、3回、十分な量の菊芋を食べるようにせよ。1回の量は腎臓の反応(膀胱 との働きにも関係する)の程度による。また腎臓の機能低下がもたらした尿毒との関係にも依存する」 (584-7)
「指示したように、ちゃんと菊芋を食べていれば、糖尿の傾向に悩まされることはほとんどなくなるだろう」 (5341-1)
インスリンが発見されたのは1922年で、エドガー・ケイシーが45歳の時です。
1923年にはイーライリリー社がインスリンを販売していますが、牛の膵臓から抽出したものでとてつもなく高価で一般人が入手できるような金額ではなかったそうで、エドガー・ケイシーの菊芋のお陰で何万人もの糖尿病患者が救われたといわれています。
詳しく見る ⇒ エドガー・ケイシー財団(ARE)の公式ホームページ
エドガー・ケイシーがどのようにして菊芋と高血糖改善効果の関係に気付いたのかは不明ですが、もう少し調べてみたいと思いますからお待ち下さい。
血糖値が気になる方に!天然のインスリン野菜100%の「紅菊芋」
イヌリンって何?
菊芋の高血糖改善の秘密は、イヌリンです。
イヌリンとはあまり耳にしない成分ですが、どんな成分なのでしょうか。
炭水化物は糖質と水溶性繊維からなっていますが、その水溶性線維がイヌリンなのです。
炭水化物 = 糖質 + 水溶性繊維(イヌリン)
イヌリンは、炭水化物の成分で、「水に溶ける食物繊維」なのです。
化学構造的には、ブドウ糖に果糖が付いたもので、植物に含まれるイヌリンはブドウ糖に果糖が20~120個程度が結合したものです。
人間はイヌリンを分解する消化酵素ないため、食物として取り込まれたイヌリンの大部分は消化吸収されることなく、便として排出されてしまいます。
一部のイヌリンは、大腸内の善玉菌といわれる、ビフィズス菌や乳酸菌がエサとして発酵分解し、フラクトオリゴ糖になるのですが、フラクトオリゴ糖は腸内環境を整える効果があります。
イヌリンの健康効果
水溶性食物繊維であるイヌリンは、私達の健康に重要な働きをします。
- 糖尿病の予防
- 腸内の環境を整える
- ダイエット効果
などです。
イヌリンの糖尿病予防効果
イヌリンの糖尿病予防効果は、
水に溶けてゲル化して食べ物の胃から小腸への移動を緩やかにする
ことによって発揮されます。
食べ物が消化管をゆっくり移動することによって、糖質の吸収速度が抑えられ、食後の急激な血糖値の上昇が抑えられるのです。
- 食事は野菜から食べなさい
といいますが、これは食物繊維を摂ることによって食後血糖値の上昇を穏やかにするからなのです。
食後血糖値の急激な上昇が抑えられれば、インスリンの分泌量も抑えられ膵臓の疲労によりインスリン分泌が減少してしまうことがなくなることから糖尿病にならずにすむのです。
糖尿病は、現代人の食生活の変化による糖質の過剰摂取がインスリンの産生に負担をかけることによって、インスリン不足となることが原因の一つと考えられているのです。
水溶性食物繊維は、ゲル化によって脂質の吸収をも抑えることから血中脂質の上昇も抑えるといわれています。
さらに、腸内の発癌物質や老廃物を吸着して体外に排出する作用もあるのです。
イヌリンは腸内の環境を整える
イヌリンには腸内環境を整える効果があります。
人間の腸内にはおよそ100種類、100兆個以上もの腸内細菌が存在しています。腸内細菌には私達に良い影響を及ぼすビフィズス菌や乳酸菌のような善玉菌と悪玉菌があり、善玉菌が優位であれば腸の調子が良く、劣勢になった時は便秘や下痢などの不調な症状が現れます。
イヌリンはビフィズス菌や乳酸菌のエサとなって発酵分解されフラクトオリゴ糖になります。
フラクトオリゴ糖は、ショ糖に1~3個の果糖が結合したもので、難消化性のオリゴ糖ですが、さらに善玉菌の好適な栄養源となるのです。
イヌリンは腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やし腸内の環境を整える効果があるのです。
イヌリンのダイエット効果
イヌリンは水溶性食物繊維で、腸のぜん動運動を助け、便秘の解消に役立ちます。
さらに、イヌリンは糖質ですが体内に吸収されることがないためダイエットにも非常に効果的な成分なのです。
イヌリンのカロリーは、炭水化物の1/3、脂肪の1/6の低カロリーで、肥満を気にしているヒトにも安心です。
イヌリンを摂るなら菊芋パウダーが便利
イヌリンは様々な食材に含まれていますが、
各食材のイヌリン含量 (重量比)
- 菊芋 15~20%
- チコリ 10~15%
- ニンニク 9~16%
- ニラ 3~10%
- タマネギ 2~6%
最もイヌリンを含む食材は菊芋です。
菊芋を一般のマーケットで入手するのは困難ですから、インターネットでの購入が便利です。
しかし、菊芋は腐りやすく、土つきのものでも、1週間程度でダメになってしまいます。
また、菊芋の料理法はクックパッドなどでも紹介されていますが、毎回の食事時に調理するのはなかなか面倒なものです。
菊芋パウダーがお手軽
菊芋からイヌリンを摂取しようとするのであれば、菊芋パウダーが便利です。
スティック状になっていますから持ち運びも便利で、会社での昼食、出張や旅行の時にも手軽にイヌリンを摂ることができます。
摂取方法は簡単、牛乳や飲み物に混ぜたり、お味噌汁に入れたりして摂れば良いのです。
ただ、水溶性食物繊維ですから、サット溶ける感じではありませんし、少しとろみがでます。また、ほんのりと甘みがあり、私は味噌汁に入れたり、朝のコーンスープに入れたりして摂っています。
紅菊姫がお薦めです
ネットで探せば、たくさんの菊芋パウダーが見つかります。
どれも同じように見えますが、選ぶ時には、
- 無農薬であること
- 混ぜ物がないこと
- スティックタイプであること
に注意して下さい。
中には中国産の菊芋を使っているものも有り、農薬の影響が懸念されますから、無農薬有機栽培されている商品を選んで下さい。
また、混ぜ物がある商品もありますから100%菊芋パウダーであることを確認して下さい。
袋入りや缶入りは価格的にややお得ですが、スティックタイプは1回分づつ分包になっていますし、持ち歩きもできますので、朝取れなかったときには会社のお昼で、旅行にも持ち歩きが簡単など便利です。
私のお薦めは、茨城大学農学部との共同研究で創られた茨城県太子町奥久慈農園産のフランス種紅菊芋(赤菊芋)の紅菊姫です。
完全無農薬で100%自然食品で、効果については茨城大学が日本農学学会で発表しており、血糖低下作用と、前立腺癌のマーカーを低下させたことが確認されています。います。
血糖値が高いのであれば、できるだけ早く食生活を見直し、糖尿病体質を改善することが必要です。
糖尿病の食事療法は早ければ早いほど効果があります。