性行為をしないと認知症になりやすい

ちょっと今日の話は糖尿病から外れるかも知れませんが、興味深い論文を見つけました。

性行為をしないと認知症になりやすいというのです。

性行為と認知症とはどんな関係があるのでしょうか?

糖尿病では認知症になりやすく、また、糖尿病ではEDになりやすいのです。

糖尿病によるEDは認知症になりやすくしているのでしょうか、、、

性行為をしないと認知症になりやすい

イギリスのコヴェントリー大学の研究グループは、

健康な50歳以上の男女において、性行為が認知機能の向上との関連があるとの研究論文を発表しました。

 

Sex on the brain! Associations between sexual activity and cognitive function in older age.

Hayley Wright, Rebecca A Jenks

Abstract
BACKGROUND : the relationship between cognition and sexual activity in healthy older adults is under-researched. A limited amount of research in this area has shown that sexual activity is associated with better cognition in older men. The current study explores the possible mediating factors in this association in men and women, and attempts to provide an explanation in terms of physiological influences on cognitive function

Age and ageing. 2016 Mar;45(2);313-7. doi: 10.1093/ageing/afv197.

   詳しく見る ⇒ 原著論文(英文)

 

イギリスの、50~89歳の1万0,601人を対象にして行われた、English Longitudinal Study of Ageingという老化に伴う健康や疾患など様々な大規模調査のなかのWave6というデータの解析によるものです。

 Q:過去1年間に性行為を行いましたか?

という質問に回答した、

 6,833人(男性3,060人、女性3,773人)

のデータを解析し、

 性行為と認知機能の関連

について検討したのです。

認知機能の評価は、

  1. 数値配列 : 実行機能に関わる機能の評価
  2. 単語想起 : 記憶に関わる機能の評価

によっておこなっています。

その結果、

過去1年間に性行為を行いましたかとの質問に回答した6,833人(男性3,060人、女性3,773人)のうち、

  • 過去1年間に性行為をおこなった人 : 4,497人(男性2,349人、女性2,148人)
  • 過去1年間に性行為をおこなった人 : 2,336人(男性711人、女性1,625人)

でしたが、

 

  1.  過去1年間に性行為を行った男性は、性行為をしなかった男性より実行機能と記憶機能が有意に高い

  2.  過去1年間に性行為を行った女性は、性行為をしなかった女性より記憶機能が有意に高い

ということが判明したのです。

この、性行為と認知機能との関係のメカニズムについては、

 神経伝達物質が関与している可能性が推察されています。

研究グループは、

50歳以上の男女について、積極的な性カウンセリングを行うことで、認知機能の向上が見込める可能性があるとしています。


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糖尿病ではEDになりやすい

糖尿病の男性では、糖尿病性EDが非常に多く、糖尿病患では普通の人よりも2~3倍もEDの発症率が高いといわれています。

糖尿病性EDは糖尿病の合併症の1つと考えられ、

  • 陰茎が勃起しない
  • 勃起しても勃起を維持できない

ために、満足に性交を行えない状態になってしまうのですが、糖尿病になると同世代の糖尿病でないヒトよりもEDの発症率が2~3倍も高くなるのです。

糖尿病では、

  • 40代以降の50%がED
  • 60歳以降では60~70%がED

だといわれています。

 

糖尿病のEDではバイアグラが効かない

日本人では、800万~1,400万人がEDに悩んでいると言われていますが、

糖尿病性EDは、100万~200万人と言われています。

しかし、治療を行っている糖尿病性ED患者は、1~2万人と全体の1%程度に過ぎないとみられています。

 

EDの治療ではなんといってもバイアグラです。

しかし、

糖尿病のEDにはバイアグラが効かないというのです。

 

糖尿病は血管の病気とも言われますが、高血糖が続くことにより、

  • 血管が障害される
  • 神経が傷害される

ことが原因でED症状になるのです。

バイアグラは、陰茎の血管を拡張して勃起させるのですが、

糖尿病性EDにおけるバイアグラの有効率は50%

だとと言われています。

糖尿病では、血管も神経も障害され、バイアグラの効果が出にくいのです。

糖尿病性EDの原因は高血糖

糖尿病性EDは糖尿病の合併症です。

血糖コントロールが不充分で高血糖が続くことにより、神経障害と血管障害が引き起こされ、それが糖尿病性EDの原因になるのです。

勃起するためには、陰茎海綿体に血液が充満し、それによって陰茎が硬くなり勃起するのです。

そのためには、性的刺激が脳の勃起中枢に到達し、遠心性の神経伝達により陰茎の血管が拡張し、陰茎平滑筋が持続的に弛緩しなければなりません。

高血糖の持続により、自律神経に障害が起こり、神経伝達が悪くなれば、性的刺激や感度が鈍くなり、勃起力が影響を受けることは当然の結果なのです。

また、陰茎の血管内皮や血管壁が障害されたり、血管壁が硬くなると、血管の拡張や陰茎平滑筋の弛緩が妨げられてしまうため、陰茎海綿体への血液の流入量が少なく、十分に勃起しなくなってしまうのです。

糖尿病では認知症になりやすい

すでに、このサイトでは何回もお知らせしているのですが、糖尿病では認知症になりやすいのです。

認知症は、大きく、

  1. アルツハイマー病による認知症
  2. 脳血管による認知症

に分けられるのですが、糖尿病患者では、脳血管性痴呆症にもアルツハイマー病痴呆にもなりやすいのです。

糖尿病では、アルツハイマー病になるリスクが4.6倍も高いことが明らかになっています。

また、

糖尿病の女性は脳血管性痴呆症のリスクが男性よりも20%高いことも明らかになって女性おり、

糖尿病の女性の平均寿命は13年も短いのです。

 

いかがでしたでしょうか?

50歳以上の男性や女性で、1年間性行為がないと認知機能が低下するのです。

さらに、糖尿病患者では、

  • EDになりやすい

ことから、性行為と疎遠になる可能性も高いのです。

糖尿病の女性は認知症になりやすいことが多くの研究で明らかになっており、

性行為と疎遠になることにより、益々、認知症のリスクが高くなる可能性があるのです。


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